チョウたちの越冬準備③ ムラサキシジミの場合

ムラサキシジミも晩秋に南に面した常緑樹の周りに姿を現す。晩秋の冷たい空気の中で開翅すると、表翅の青紫色の鱗粉がことのほか美しく輝いて見えるのだが、なかなかその写真は撮れない。

半開きのムラサキシジミ
d0146854_21590698.jpg
向きが悪くて輝きが出ない
d0146854_21591309.jpg
翅が一部隠れてしまった。
d0146854_21592127.jpg
ムラサキシジミがウラギンシジミやムラサキツバメと違う点は、常緑樹の葉で越冬するのではなく、枯葉に隠れて越冬する点だ。裏翅が枯葉色をしているので、いったん隠れるとなかなか見つけられない。
d0146854_22040063.jpg
緑の葉の上では目立つ枯葉色の裏翅。でも枯葉に止まると…。
d0146854_22045593.jpg
こんな具合。
d0146854_22053815.jpg
日によって向きが変わるし、数も変わる。やはり天気の良い暖かい午前中は飛びだすことが多い。
d0146854_22070335.jpg
同じ場所で6頭になった。別の場所にも1頭。
d0146854_22074216.jpg
次の日には7頭が集まる。
d0146854_22082330.jpg
集まった方が越冬に利点があるのだろう。

しかし、この翌日は汗ばむほどの暑さになり、この7頭はことごとく飛び出したようで、1頭もいなくなっていた。あるいは何か事故でもあったのか(人が触るとか、鳥が襲うとか)、その後1頭も同じ場所には戻ってこなかった。残念ながら、ここでの観察お終い。

前回、ムラサキツバメの集団に1頭のムラサキシジミが混ざったことを書いたが、今日はそこにもう1頭ムラサキシジミが入った。
d0146854_22125134.jpg
この現象は昨年もあった。ムラサキシジミは、ムラサキツバメの裏翅を枯葉に見立ててやってくるのではないかと思われる。

追記:
たった1頭ツバキに越冬していたウラギンシジミが、今日はいなくなっていた。1か月同じ場所にいて動かなかったのに。原因として考えられるのは、根元でブロワーを使って落ち葉掃きをした形跡があることだが…。









[PR]

# by 2008oharu | 2016-12-08 22:19 | | Comments(0)

チョウたちの越冬準備② ムラサキツバメの場合

ムラサキツバメも晩秋になると南に面した常緑樹の周りに姿を現し、飛び回っては葉の中に入る。ウラギンシジミと違う点は、葉の裏に止まるのではなく、葉と葉の隙間に入るのだ。

d0146854_20594464.jpg
地元では、昨年十数頭が越冬態勢に入っていたあたりに、今年もムラサキツバメの姿が見られたのは11月5日。しかし、その数はとても少なく、結局今のところムラサキツバメが越冬態勢に入っているのは見つけられていない。

そのかわり、やはり地元の公園の別の場所で2頭が越冬態勢に入っているのをみき♂さんが見つけた。11月6日のことである。

d0146854_21035173.jpg
アオキの葉と葉の間で、やはり昨年もムラサキツバメがいたところである。

11月10日にも向きは変わっていたが、2頭いた。
d0146854_21045654.jpg
しかし11月15日には1頭に減っていた。
d0146854_21060140.jpg
11月26日も1頭
d0146854_21065147.jpg
その後ずっと1頭だったが、12月2日には3頭になった。
d0146854_21073238.jpg
こんな具合に、見る時間や気温の変化によってか、頭数が変化し、時には1頭もいないこともあった。

ムラサキツバメが越冬態勢に入っているアオキはこんな具合。
d0146854_21112138.jpg
12月6日には3頭のムラサキツバメに、1頭のムラサキシジミが混ざっていた。
d0146854_21125775.jpg
今日(12月7日)は急に真冬の気温に下がったが、ムラサキツバメたちは、こんな日は体を横倒しにして止まっている。他のシジミチョウでもこういうポーズをとるものが多いので、寒さに耐えるためのポーズなのだろう。

昨年はたくさんのムラサキツバメが越冬していたが、大雪などのために失敗したものも多かった。今年は無事に越冬できるだろうか。今後も観察を続けていきたい。

[PR]

# by 2008oharu | 2016-12-07 21:43 | Comments(0)

チョウたちの越冬準備① ウラギンシジミの場合

地元の公園では、今までウラギンシジミ・ムラサキシジミ・ムラサキツバメの越冬の様子が見られ、少しずつ実態が見えてきている。
今年もいよいよ越冬の準備が始まった。今年はどんな発見があるだろうか。

まずウラギンシジミの場合。
ウラギンシジミは、10月末ごろから飛んでいるのがよく目につくようになる。特に南に面した常緑樹の周りを盛んに飛び回り、よい越冬場所を探しているように見える。

d0146854_20281487.jpg
11月6日、サカキの葉裏に2頭のウラギンシジミが止まっているのが見えた。
d0146854_20295979.jpg
そのうちの1頭はオスで、止まっていた場所から飛び出して、何度か行ったり来たりを繰り返し、最後にもとの場所から少しだけ離れた葉裏に止まって落ち着いた。
d0146854_20315136.jpg
しかし、この両個体とも、次の日に見たときにはいなくなっていた。まだ仮の場所だったようだ。

11月7日。今度はアオキの葉裏にいる個体を見つけた。
d0146854_20333639.jpg
この個体は、数日間同じ場所にいたので、ここを越冬場所に決めたのかと思ったが、数日後消えてしまった。
同じ日、同じツバキの葉裏に別々に2個体がいるのを発見。
d0146854_20364057.jpg
d0146854_20353821.jpg
このうちの1個体はやはりいなくなってしまった。
11月22日、またオスの個体が翅を開いて止まっていた。翅の形状から前のオスとは違うようだ。このオスも、しばらくしてツバキの葉裏に入った。
d0146854_20381346.jpg
d0146854_20394665.jpg
写真がぼけている(汗)。しかし、このオスも次の日にはいなくなった。
11月25日。今度はメスが翅を開いていた。このメスもしばらくするとツバキの葉裏に入った。しかし、次の日には消えていた。
d0146854_21005714.jpg
d0146854_21010485.jpg

こうして、11月7日に見つけたツバキの葉裏の1個体だけが、今(12月6日)現在も同じ場所にいる。見ている限り、一度も飛びだしたり、場所を移動してはいない。この個体だけは、完全に越冬態勢に入ったと言えるだろう。

ウラギンシジミは、このような状態を繰り返しながら、越冬場所を確定するようだ。
昨年はかなりの数のウラギンシジミが越冬しているのを見つけたのだが、春まで無事な姿を見ることはできなかった。今年はどうなるだろうか。


[PR]

# by 2008oharu | 2016-12-06 21:08 | Comments(0)

カメムシたちの越冬準備

晩秋・初冬のころになると、探そうと思わなくてもカメムシたちが目につくようになる。
夏の間は葉陰などに身を隠していたのが、越冬場所を探してうろつきまわるようになるからだろうか。

エサキモンキツノカメムシ

11月22日 井の頭公園
d0146854_21593996.jpg

この個体はまだ色が鮮やかな方だが、越冬している個体はもっと色があせてくる。

オオツノカメムシ

11月20日 井の頭公園
d0146854_2215020.jpg

オオツノカメムシは今年の2月に初めて井の頭で確認されたカメムシだが、(少なくとも私たちは)この冬にも見られたということは、どこかで繁殖していたのだろう。

ミナミトゲヘリカメムシ

11月28日 井の頭公園
d0146854_2271794.jpg

近年、この時期に必ず何個体も見られる北上種。すっかり定着している。

クモヘリカメムシ

11月30日 井の頭公園
d0146854_2283452.jpg

このカメムシも毎年この時期に(のみ)目にする。夏にはどのへんで繁殖しているのだろう。

オオホシカメムシ

11月17日 井の頭公園
d0146854_22102565.jpg


ミヤマカメムシの一種

11月30日 井の頭公園
d0146854_2211243.jpg

最近見るようになった。山にいるミヤマカメムシとは違う種なのだそうだ。

これらは成虫越冬のカメムシだが、幼虫越冬のカメムシもいる。

ヨクヅナサシガメ

11月28日 井の頭公園 (写真横転)
d0146854_2213341.jpg

樹の幹の割れ目などに集団で越冬する。外来種。

幼虫で越冬するものには、他にヤニサシガメやアカスジキンカメムシなども見られた。(目にしたが写真は撮らなかった。)

そして、ちょっと特殊なのがクヌギカメムシの仲間

11月30日 クヌギカメムシの仲間(クヌギカメムシかヘラクヌギカメムシ)のオス
d0146854_2216197.jpg

夏の間はもっと鮮やかな緑色だが、だんだん赤くなる。

卵でお腹が膨らんだメス
d0146854_2218623.jpg

メスは、クヌギやコナラの幹の窪みにゼリー状物質で覆われた卵を産みつける。(写真右上の緑色のもの)
d0146854_22191447.jpg

卵は2月ごろ孵化して、このゼリー状物質を食べて3令までここで過ごす。

そして、やはりこの時期に卵を産むらしいアオモンツノカメムシも、ヤツデの葉の間で見つかった。
11月30日 井の頭公園
d0146854_2221567.jpg


今日は冬でも色褪せないツヤアオカメムシもうろついていた。

12月2日 ツヤアオカメムシ 井の頭公園
d0146854_22225272.jpg

あと、ウシカメムシも見たい。
[PR]

# by 2008oharu | 2016-12-02 22:24 | カメムシ | Comments(0)

今年の蛾から いろいろ

ヤママユガやスズメガ以外の蛾で、今まで紹介しなかった初見のもの、思い入れのあるものをピックアップ。

初見の蛾では、

キスジホソマダラ 5月12日 八王子市
d0146854_20355797.jpg

クスアオシャク 10月16日 井の頭公園
d0146854_20414424.jpg

公園内でもまだまだ新発見がある。

ナンキンキノカワガ 10月12日 八王子市
d0146854_203764.jpg

オビガ 10月12日 八王子市
d0146854_20374532.jpg

その他、初見ではないけれど

コシアカスカシバ 8月21日 井の頭公園
d0146854_20391876.jpg

d0146854_203929100.jpg

今年も見られた。

コオモリガ 10月6日 八王子市
d0146854_20411599.jpg

昨年と同じぐらいの日に、同じような場所で発見。

ケンモンミドリキリガ 10月21日 山梨県
d0146854_20433923.jpg

この日3個体見る。

オオトビモンシャチホコ 11月12日 埼玉県
d0146854_20493844.jpg

この日同じ建物の壁などに数個体いた。この成虫は初見。
以前幼虫は見ている。

オオトビモンシャチホコの幼虫 2012年5月18日 八王子市
d0146854_20512629.jpg

幼虫の終齢は、2013年5月27日に見ていた。(省略)

ミツモンキンウワバ 11月4日 杉並区
d0146854_2055111.jpg

この蛾が昼間に花に来ているのは初めて見た。いつも翅を閉じて壁などにはりついている姿しか見ていなかったので、初めは何だかわからなかった。

アケビコノハ 11月4日 井の頭公園近くの住宅街
d0146854_20595564.jpg

アケビコノハは、数年前までは公園内で毎年見られた。しかし最近は幼虫1匹見つけられなくなってしまった。
お仲間が見つけて教えてくれたので、久しぶりに成虫を見ることができてうれしかった。見応えのある蛾だ。

アカエグリバ 11月17日 井の頭公園
d0146854_2152981.jpg

アケビコノハつながりで。これも毎年1個体ぐらいしか見られない。

クワコ
クワコは、幼虫はよく目にするが、なかなか成虫は見られない。今年は2個体目にすることができた。東京の郊外で10月21日、井の頭公園内で11月22日。どちらも建物の壁にて。

d0146854_2133352.jpg

d0146854_2134826.jpg

その他、名前がわからない蛾などはまだまだあるが、わかったら紹介する予定。
また、幼虫についても、いずれまとめておきたい。
[PR]

# by 2008oharu | 2016-11-25 21:09 | | Comments(0)
line

近所の公園で見かけた昆虫についての雑記帳


by 2008oharu
line
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31