キタキチョウの謎の行動

公園のヌスビトハギが茂る草むらにキタキチョウが目立つようになった。
キタキチョウも秋になると一際活発に活動する蝶だ。

飛び回るキタキチョウの中の1頭が止まったのでカメラを向けた。

↓ヌスビトハギに止まるキタキチョウ。井の頭公園。以下2012年9月29日~30日。
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止まっている部分がおかしい。
花でもないし、枯れた葉でもない。
近づくと蝶は逃げたが止まっていたものの正体は判明した。

↓キタキチョウの蛹。
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なぜ、蛹に止まったりするのだろうか。
偶然だろうかと観察を続けると、何度もこの蛹を選んで止まるではないか。

しかも、2頭が一度に止まることもある。
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さらに、蛹にとまろうと数頭が争うように飛び回る。
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それで、思い出したのが、以前に読んだ「モンシロチョウ」(小原嘉明著)という本でで、オスが少しでも早くメスを見つけて交尾するために、蛹から羽化したばかりのメスを探して飛び回るという話。

このキタキチョウたちもみんなオスで、蛹から羽化してくるはずのメスを奪い合っているのかもしれない。

家に帰ってネットで調べてみると、キタキチョウが蛹に止まっているシーンを観察した例は案外多く紹介されている。

ネットでは、二つの説があった。
メスの蛹はオスを惹きつけるフェロモンを出しているのでオスは蛹の時からメスだと識別できるという説。
メスである確率2分の一にかけて、やみくもに待つという説。

どちらにしても、オスがメスを獲得しようとする努力はなかなかのものだ。

ところで、これらのオスたちの努力は果たして実るのか楽しみに継続観察していたのだが、
残念なことに、この蛹は何者かに食いちぎられて羽化することはなかった。
オスたちの努力はむなしく終わった。


つけたし:その後のスジグロシロチョウ。

以前に井の頭公園からスジグロシロチョウが消えていくのではないかという記事を書いた。
その記事を書いてしばらくして、1頭のスジグロシロチョウが産卵しているところに出会った。

↓2012年6月19日。井の頭公園。
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そして、この秋、交尾中のスジグロシロチョウも見ることができた。

↓2012年10月1日。井の頭公園
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決して多いとはいえないが、命はつながれていく。
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by 2008oharu | 2012-10-07 15:42 | | Comments(5)
Commented at 2012-10-15 07:49 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 混沌 at 2012-10-24 00:34 x
スジグロシロチョウ、実は今年、はっきりこれはそうだとわかるものを1頭も見ていません。はっきり確認できている白蝶はすべてモンシロチョウで、ちょっとビビッてます。
Commented by おはる at 2012-10-24 08:38 x
混沌さん、コメントありがとうございます。場所にもよると思いますが、スジグロシロチョウが繁殖しにくい環境になってきているのでしょうか。それとも、モンシロチョウが強すぎて、押されている?
Commented by 混沌 at 2012-11-30 00:47 x
超亀レスですが。
去年は、身のまわり、スジグロシロチョウばっかりじゃないかと思っていたのですが。
2年前、庭にダイコンの種を蒔いたときも、産卵に来たのはスジグロシロチョウでした。
http://konton57.blog8.fc2.com/blog-entry-1593.html

Commented by おはる at 2012-12-05 20:52 x
こちらも亀レスにて失礼。
情報ありがとうございます。
私の庭でも2004~5年ごろ大根が生え、それに吸蜜・産卵しにきたのは、ほとんどスジグロシロチョウでした。大根がすきなのでしょうか。
いずれにしても、いろいろな環境の変化によって、多い年や少ない年、あるいは場所ができるのでしょうか。
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