ヤママユガの仲間は地元の井の頭公園では今のところオオミズアオしか見つけられない。
その他のヤママユガを見るためには、もう少し自然度の高い郊外の公園や丘陵地へ足を延ばす必要がある。今までそのようにして見られたのは、ヤママユ・ウスタビガ・クスサン・ヒメヤママユの4種。
シンジュサンは年2化だし、私が行ける範囲の場所で見たという話は聞いているので、運が良ければ見られる可能性があるのだけれど、未だ果たせずにいる。
今年、高尾山口に「TAKAO 599 MUSEUM」というのがオープンした。小奇麗だが、すかすかな空間の施設で、お茶を飲むぐらいしか利用が思いつかない。それでも、一応昆虫の標本が展示してあったので、シンジュサンやエゾヨツメなど未だ見られていない昆虫の標本を撮った。
シンジュサンの標本
翅の両端にヘビに見える模様がついているのが特徴だ。このような模様はヨナクニサンにもある。生きているとき、これがどんな効果に見えるのだろうか。
さて、そんなある日、シンジュサンの幼虫が見られるというお話を伺い、せめて幼虫でもと、とるものもとりあえず駆けつけた。
シンジュサンの終齢幼虫
ゴンズイという樹木についている。図鑑で見たものよりはるかに美麗で見応えがある幼虫だった。
そして、実はその場所に行って初めて、前に同じ樹木についている幼虫を見つけて写真に撮ったことを思い出した。中令ぐらいの幼虫だったので、「幼虫図鑑」でみてもわからなかったし、ネットで検索してもなかなかヒットしなかったので、わからないままにしていたのだが、なんとそれがあこがれのシンジュサンだったとは!
(あこがれなら、事前にもっと生態などを詳しく調べておくべきですね。)
シンジュサンの中令幼虫
このときは、少なくとも3匹はいたと思うが、終齢幼虫は1匹しか見当たらなかった。
そして、その後その1匹も行方不明になってしまったらしい。
どこかで無事に蛹になっていてほしいが、同じ成虫が他所でも産卵したかもしれないし、来年こそ成虫に出遭えるといいなぁと思っている。