東京都武蔵野市にある自宅から、自転車で行ける範囲の公園や緑地をマイ・フィールドと呼ぶことにして、今年の昆虫記10大ニュースを考えてみた。
1.アカボシゴマダラ、マイ・フィールドを席巻。
春に越冬幼虫を見つけ、赤星のない春型成虫の羽化を見てから、アカボシゴマダラが爆発的に増えるのではないかと予感し、それが的中した。
↓エノキに産卵するアカボシゴマダラ。
2.アケビコノハ・ブーム
井の頭公園・小鳥の森周辺のアケビに多数の幼虫が見られ、ふだんは鳥見をしている人たちのにもブームとなった。今年は大発生だったと思う。
↓羽化したアケビコノハ
3.ヨコヅナサシガメの1年
個人的発見だが、ヨクヅナサシガメが羽化した同じ場所に産卵し、幼虫たちは孵化した場所でずっと一緒に集団生活することがわかった。ヨコヅナサシガメの幼虫集団が増えているような気もする。
↓脱皮して成虫になったヨコヅナサシガメ
4.エゴヒゲナガゾウムシ
これも個人的ブーム。偶然に見つけて、その面白い顔に魅了された。エゴノキにたくさんついているのがわかった。
↓エゴノキに産卵しようとするエゴヒゲナガゾウムシの夫婦
5.タマムシ
マイ・フィールドにタマムシがいるなんて驚き。
↓タマムシ
6.スズメガの幼虫ブーム
小鳥の森でアケビコノハの幼虫をチェックしているとき、ついでにスズメガの幼虫も話題になった。個人的には15種のスズメガの幼虫をマイ・フィールドで確認できた。特に蛇に擬態しているビロードスズメが見られたのは個人的な大ニュース。
↓蛇に擬態するビロードスズメの幼虫
7.モンキアゲハ等
マイ・フィールドで初めて撮影に成功。その外、蝶の成虫としては、トラフシジミ・ミドリシジミ・オオウラギンスジヒョウモンなどを初撮り。撮れたということは、それが生息しているということの確認でもある。
↓ボタンクサギで吸蜜するモンキアゲハ
8.クロコノマチョウの幼虫
温暖化の証左といわれる南方系の蝶、クロコノマチョウ。成虫や蛹は以前から確認していたが、今年は幼虫も見ることができた。その外、コミスジの幼虫、テングチョウの幼虫も見つけられたのは個人的ニュース。
↓クロコノマチョウの幼虫
9.エサキモンキツノカメムシの子育て
前から見たいと思っていたのに、なかなか見られなかった。今年は卵から2令幼虫までを守っている成虫を観察できたのが私的ニュース。
↓孵化した幼虫を守るエサキモンキツノカメムシのメス
10.クヌギカメムシの産卵
クヌギカメムシがこれほど多く見つかるとは思っていなかった。産卵場面が見られたのは個人的ニュース。
↓クヌギカメムシの産卵