今年は、エサキモンキツノカメムシが産卵した場所が、とても観察しやすい場所だったので、親から離れたあとの幼虫の成長を追って見ることにした。
産卵から2令まではこちら
↓親から離れた2令幼虫たち。
集団でぞろぞろ移動しながら、ミズキの実で吸汁。
↓3令と思われる幼虫たち。
やはり、集団でぞろぞろ移動しながら実を吸汁したり、かたまって休んでいる。
↓4令に脱皮。
なぜか4令集団というのをあまり見なかった。
↓5令集団
集団は同じ年齢のものだけとは限らず、いろいろな年齢の幼虫が仲良く集まっていることも多い。
↓異年齢集団
3令(小さくて丸い)から4令(四角い)・5令(一番大きくて楕円形)が混じっている。
↓羽化
羽化するときも集団の中で、次々と。脱皮する瞬間は見られなかった。
脱殻はすぐに落ちてしまうのか、見当たらない。(幼虫の脱皮後は、脱殻がすぐ落ちた。)
羽化したては白っぽく、だんだんに色がついてくる。
以上は、すべて2009年7月1日から14日までの2週間のできごとで、場所は善福寺と玉川上水縁の2ヶ所が混ざっている。
↓今現在もぞくぞくと羽化待機中。
エサキモンキツノカメムシは、年1化なので、この後羽化した成虫は、成虫で越冬し、翌年の6月ごろに産卵するらしい。幼虫時代はけっこう短く、ずいぶん長い間成虫で生き続けるわけだ。
ところで、観察中にまだ産卵している成虫もいた。遅れて相手を見つけたメスなのか。まさか、2化めに挑戦しているわけではないだろうが…。
エサキモンキツノカメムシは(他のカメムシの中にも多いが)、生まれてから羽化するまで集団で生活する習性がとても強いことがよくわかった。
そして、面白いことに、その集団のなかには、たまに別の種類のカメムシも混ざっていることがある。
それはまた次回で。