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2008年マイ・フィールド昆虫10大ニュース

東京都武蔵野市にある自宅から、自転車で行ける範囲の公園や緑地をマイ・フィールドと呼ぶことにして、今年の昆虫記10大ニュースを考えてみた。

1.アカボシゴマダラ、マイ・フィールドを席巻。
  春に越冬幼虫を見つけ、赤星のない春型成虫の羽化を見てから、アカボシゴマダラが爆発的に増えるのではないかと予感し、それが的中した。

↓エノキに産卵するアカボシゴマダラ。
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2.アケビコノハ・ブーム
  井の頭公園・小鳥の森周辺のアケビに多数の幼虫が見られ、ふだんは鳥見をしている人たちのにもブームとなった。今年は大発生だったと思う。

↓羽化したアケビコノハ
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3.ヨコヅナサシガメの1年
  個人的発見だが、ヨクヅナサシガメが羽化した同じ場所に産卵し、幼虫たちは孵化した場所でずっと一緒に集団生活することがわかった。ヨコヅナサシガメの幼虫集団が増えているような気もする。

↓脱皮して成虫になったヨコヅナサシガメ
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4.エゴヒゲナガゾウムシ 
  これも個人的ブーム。偶然に見つけて、その面白い顔に魅了された。エゴノキにたくさんついているのがわかった。

↓エゴノキに産卵しようとするエゴヒゲナガゾウムシの夫婦
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5.タマムシ
  マイ・フィールドにタマムシがいるなんて驚き。

↓タマムシ
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6.スズメガの幼虫ブーム
  小鳥の森でアケビコノハの幼虫をチェックしているとき、ついでにスズメガの幼虫も話題になった。個人的には15種のスズメガの幼虫をマイ・フィールドで確認できた。特に蛇に擬態しているビロードスズメが見られたのは個人的な大ニュース。

↓蛇に擬態するビロードスズメの幼虫
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7.モンキアゲハ等
  マイ・フィールドで初めて撮影に成功。その外、蝶の成虫としては、トラフシジミ・ミドリシジミ・オオウラギンスジヒョウモンなどを初撮り。撮れたということは、それが生息しているということの確認でもある。

↓ボタンクサギで吸蜜するモンキアゲハ
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8.クロコノマチョウの幼虫
  温暖化の証左といわれる南方系の蝶、クロコノマチョウ。成虫や蛹は以前から確認していたが、今年は幼虫も見ることができた。その外、コミスジの幼虫、テングチョウの幼虫も見つけられたのは個人的ニュース。

↓クロコノマチョウの幼虫
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9.エサキモンキツノカメムシの子育て
  前から見たいと思っていたのに、なかなか見られなかった。今年は卵から2令幼虫までを守っている成虫を観察できたのが私的ニュース。

↓孵化した幼虫を守るエサキモンキツノカメムシのメス
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10.クヌギカメムシの産卵
  クヌギカメムシがこれほど多く見つかるとは思っていなかった。産卵場面が見られたのは個人的ニュース。

↓クヌギカメムシの産卵
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by 2008oharu | 2008-12-30 22:45 | 総合 | Comments(2)

ヤニサシガメのやにとは…。

今年の2月、冬越しする昆虫を調べていた時、杉の木のナイムプレートの裏で越冬するサシガメの幼虫を見つけた。
体の黄色い模様から、てっきりシマサシガメの幼虫だと思い、人にもそう伝えてしまったが、実はヤニサシガメの幼虫であることが最近判明した。

クヌギカメムシの産卵を調べていた時、ヨコヅナサシガメの幼虫と、もう一つ違うサシガメの幼虫を見つけ、よく見たら体がてかてかと光っているので、ヤニサシガメではないかと思い至ったのだ。

それで、2月にヤニサシガメの幼虫がいたプレートの裏を12月になってもう一度調べてみたら、なんとヤニサシガメの幼虫がまた越冬しているではないか!
ヨクヅナサシガメと同様に、同じところで産卵し、ずっと暮らしていたのだろうか。

↓ヤニサシガメの幼虫。2008年12月27日。井の頭の杉の木のプレート下にて。
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改めてよく見ると、杉の木の幹が、ヤニで光っているように思える。
それで、ヤニサシガメの「やに」について調べてみた。

するとびっくり。ヤニサシガメは、松などの木のヤニを自分で体になすりつけるらしい。それで、あんなにてかてかと光っているのだ。そして、ヤニが取れてしまった個体は、弱って死んでしまうという。

なぜ、ヤニをつけるのか。一つは餌となる虫がくっついて、体液を吸いやすくするためという説、もう一つは、越冬するとき、仲間の幼虫とくっつき合って体温を暖める働きがあるという説。
そういえば、越冬状態のときは、クモの糸や何かもくっついて、何がなんだかわからない状態のかたまりだったし、体に樹皮のかけらをくっつけている個体もあった。

↓ヤニサシガメの幼虫の越冬状態。2008年2月
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↓同じ場所で今年も越冬。2008年12月29日。
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ヤニサシガメは松の害虫などを餌とするので、人間にとっては益虫である。しかし、同じような生態の外来種ヨコヅナサシガメと比べると、越冬中の幼虫の数でもすでに負けているような気がする。
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by 2008oharu | 2008-12-29 22:29 | カメムシ | Comments(0)

ニホンミツバチ

公園にニホンミツバチの巣があることを教えてもらった。
見に行くと、かなり入り口が大きな巣で、中のミツバチの様子が見える。

↓ニホンミツバチの巣。善福寺公園。2008年12月27日。(写真横転)
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↓同じ巣の拡大写真。
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ニホンミツバチは、巣内の温度を調節できるので、巣内で越冬できるそうだ。
体を寄せ合い、翅を震わせると温度が上がるというテレビ番組(確か”ダーウィンが来た”だったと思う)を見たことがある。
この機能で、巣を襲ってくるスズメバチも撃退できるらしい。
セイヨウミツバチはそういう機能がないので、秋にスズメバチに襲われて生き残れないとか。

でも、巣の入り口がこんなに大きいと、温度を上げるのも難しいのではないか。
今まで見てきた巣は、中の様子がわからないほど、入り口が小さいものばかりだった。
無事越冬できるか見守りたい。
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by 2008oharu | 2008-12-28 20:05 | | Comments(0)

キバラモクメキリガ

ヤガ科、ヨトウガ亜科の蛾で、成虫越冬する。
成虫の出現は晩秋。越冬後春に産卵。夏は蛹で過ごすというライフスタイル。

↓キバラモクメキリガ。2008年12月21日。善福寺
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キバラという名前なので、お腹が黄色いのかと思うが、それはチェックできなかった。モクメという名前がついているのは、頭部の感じからか。それとも全体的に木の幹に似ているからか。

↓キバラモクメキリガの頭部が見える写真。
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この蛾は2005年11月15日(玉川上水)と2003年4月15日(家の壁)で見たことがある。成虫になったばかりの時期と、越冬明けの時期だったのかもしれない。
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by 2008oharu | 2008-12-22 21:32 | | Comments(0)

オオカマキリの卵嚢

この秋は、オオカマキリをよく見たので、ひょっとしたら産卵シーンが撮れるかと期待していた。

オオカマキリの以前の記事

オオカマキリはフェンス際の低潅木(ツツジやヤマブキなど)につる性の植物がからみついたような場所でよく見られた。例えば玉川上水縁のフェンス際、小鳥の森のフェンス際、善福寺のいろいろなフェンス際である。

晩秋には、そうしたところをたびたびチェックして歩いたのだが、結局下の写真を最後に、成虫も見られなくなり、産卵シーンは撮れなかった。

↓今年最後に見たオオカマキリの成虫。翅が変色している。2008年11月7日。善福寺
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それでも、これだけオオカマキリのメスが見られたのだから、せめて卵嚢ぐらいは見つかるはずだと思い、その後も機会があれば探してきた。
ただし、なにしろフェンス際なので、フェンスに阻まれて潅木の枝などを直接チェックすることが難しい。特に葉が茂っているときは透かして見ることもできなかった。

今日は午後から出かけたついでにだめもとでまた調べに行った。
そうしたら、見つけることができたのだ。

↓ヘクソカズラのつるに産みつけられた卵嚢。2008年12月21日。善福寺
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↓ヤマブキの枝に産み付けられた卵嚢。同じ場所同じ日。
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産卵は見られなかったが、あるはずだと予想したところにちゃんとあったことはうれしい。

あとは、無事に越冬して来春孵化するところが見られるといいのだが。
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by 2008oharu | 2008-12-21 18:24 | その他の昆虫 | Comments(0)

混迷するアカボシゴマダラの越冬

観察し続けていたアカボシゴマダラの幼虫は枝に移った状態で、2008年12月9日の観察を最後に見失ってしまった。

↓観察した最後のアカボシゴマダラ。(写真横転・本来は角が上)
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その後、いろいろな方の情報から、いくつかの疑問が出てきた。
①アカボシゴマダラの幼虫の中には、ゴマダラチョウの幼虫と同じく、落葉した葉について越冬するものがいるらしい。
②アカボシゴマダラもゴマダラチョウも越冬する幼虫は4令で、越冬明けに脱皮して5令(終令)になる。しかし、上の写真は角の形や大きさからすでに5令になっているらしい。
 つまり、冬を迎える前に5令になってしまった個体なのだ。

それで今日、改めてエノキの根元をチェックしにいった。
そうしたら、あっけなく幼虫が見つかった。

↓エノキの根元のアカボシゴマダラ。2008年12月19日。
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幼虫の角の先が黒ずんでいることなどから、枝についていたアカボシゴマダラであることは間違いないだろう。
つまり、9日以降、自分で根元まで下りてきたことになる。
しかし、色は、色あせたとはいえ緑のままだし、ついている葉はエノキの葉ですらない。
ほとんど隠れていないので、すぐに目に付いた。

この幼虫が果たして無事に越冬できるのかどうか。越冬できたら、そのまま蛹になるのか。
さらに疑問は深まる。

人為的に放蝶されて生息地域を広げてきたアカボシゴマダラではあるが、その越冬形態は、まだはっきり固定されていないので、いろいろな選択肢が採られ、試行錯誤しているのかもしれない。

この冬もエノキの幹や落葉のチェックをしてさらに調べてみたい。

追記:
日曜日に、その後の様子を見に行ったら、幼虫はエノキの根元で動き回っていた。

↓動き回るアカボシゴマダラの幼虫
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この時期に動き回るのは体力の消耗だろうに。
そして、昨日は荒れ模様の天気だったので、また様子を見に行った。
すぐには見当たらない。風で吹き飛ばされたのだろうかと半ば諦めつつ、もしかしたらと、エノキの枝をチェックしてみたら、な、なんとまた元の位置に収まっている!

↓エノキの枝に戻ったアカボシゴマダラの幼虫。(画像横転)
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まさに混迷の越冬の様相色濃くなった。

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by 2008oharu | 2008-12-19 18:32 | | Comments(0)

まだがんばっているハラビロカマキリ

前にも書いたが、12月も半ばになるのに、まだハラビロカマキリにお目にかかる。
もともとそういうものなのか、温暖化のせいなのか。
交尾して、卵が成熟して産める状態になるまで時間がかかるのか。
その辺の事情はよくわからない。

↓ハラビロカマキリ、産卵前。井の頭 2008年12月12日。
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しかし、かなり動きが緩慢で、丈夫な卵が産めるのかどうか疑問。

↓ハラビロカマキリ、産卵後?井の頭。2008年12月12日
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お腹がへこんでいる。かなり力尽きた感じ。
でも、無事に産卵して命を繋いだのなら、天寿を全うしたことになるのだろう。

どちらも木の根元近くにいた。
卵塊は木の上のほうなのか、発見できなかった。

こんなところに産んだ卵塊もある。
↓卵塊。2008年12月4日発見。善福寺
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この付近を徘徊していたハラビロカマキリを見たことがあるので、それが産んだのかもしれない。
前のフェンスの卵塊(実はその後消失)もそうだが、案外人工物などにも産卵するようだ。
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by 2008oharu | 2008-12-16 22:03 | その他の昆虫 | Comments(0)

ヤマトカギバ

クヌギやコナラの幹をチェックしていた時、ちょっと奇妙な幼虫を見つけた。
写真に撮って、ネットで調べてみたら、ヤマトカギバという蛾の幼虫だった。

↓ヤマトカギバの幼虫。2008年12月12日。井の頭(写真横転)
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コナラの幹をどんどん上っていくところだ。
調べたところによると。ブナ科が食草で、蛹越冬らしい。
蛹の写真をチェックしたら、葉を粗い糸で綴って蛹になっている。
コナラの葉ももうじき落葉してしまいそうだが、間に合うのだろうか。
蛹は葉とともに地面に落ちるのだろうか。

ヤマトカギバという蛾の成虫は、なかなかきれいそうだが、まだ見たことがない。
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by 2008oharu | 2008-12-15 20:49 | | Comments(0)

カメムシを襲うカメムシ

↓産卵するクヌギカメムシ。2008年12月11日。井の頭
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この日は、コナラがたくさん生えている場所を見て回った。
やはりクヌギカメムシがたくさん見つかる。
気門をチェックしようとしたが、なかなか見られない。
しかし、黒くないように思う。
それに某サイトで、クヌギカメムシはクヌギに、ヘラクヌギカメムシはコナラに多く見られると書いてあったので、これは、ヘラクヌギカメムシかもしれない。
そして、ヘラクヌギカメムシは、どちらかというと、木の幹の割れ目の奥のほうに産卵する傾向があるそうだ。上の写真もかなり奥だった。

コナラには、ほかに、例によってヨクヅナサシガメの幼虫集団が割れ目に潜んでいたり、1頭のヤニサシガメの幼虫も見られた。また、エサキモンキツノカメムシやアカスジキンカメムシの幼虫もいる。
この日はそれでもけっこう暖かい日だったので、それぞれ動き回っていた。

↓コナラの割れ目に集まるヨコヅナサシガメの集団。
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↓同じコナラで見たヤニサシガメの幼虫。
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↓エサキモンキツノカメムシの成虫(成虫越冬する)
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↓アカスジキンカメムシの幼虫(幼虫越冬する)
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そして、こんな場面に出くわした。
↓クヌギカメムシを襲うヨクヅナサシガメの幼虫
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このクヌギカメムシは、ヨクヅナサシガメの集団の近くで産卵中だった。
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サシガメに体液を吸われながらも産卵しているのか、産卵し終わって襲われたのか、じっと動かないのでどうなっているのかわからない。
産卵し終わって襲われたのなら、一応子孫を残す役目は果たしたことになるが、しかし、この卵もこんなにサシガメ集団の側にあるので行く末は不安である。

これも自然の摂理ではあるが、しかし、いろいろなカメムシの中で、どうもヨクヅナサシガメが一番蔓延っているような気がしてならない。
私がこの見ただけでも、何十匹もの集団があちこちでそろって越冬を始めているのだ。
定点観察した集団は、孵化してからほとんど数が減っていないように思う。

ヨクヅナサシガメは外来種で、似たような生活をするヤニサシガメと競合しているとも聞いたことがある。実際、ヤニサシガメの幼虫は、ヨクヅナサシガメの幼虫集団と比べると、なんとものんびりしている感じもする。

これからの動向が気になる昆虫の一つだ。
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by 2008oharu | 2008-12-13 23:08 | カメムシ | Comments(0)

カメムシたちの越冬準備②

↓オオクモヘリカメムシ。2008年12月1日。玉川上水
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すっかり色あせている。
↓夏のオオクモヘリカメムシ。2008年7月9日。玉川上水
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オオクモヘリカメムシは、年3回成虫が出現するが、越冬形態は実ははっきりしないようだ。
この色あせた成虫は、越冬するのか、死んでしまうのか、よくわからない。

↓チャバネアオカメムシ。2003年11月8日。善福寺
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この個体も色あせている(茶色っぽくなっている。)
↓夏のチャバネアオカメムシ。2005年6月5日。神代植物園
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チャバネアオカメムシは、成虫で越冬するそうだ。
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by 2008oharu | 2008-12-12 22:57 | カメムシ | Comments(0)
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近所の公園で見かけた昆虫についての雑記帳


by 2008oharu
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