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卵から幼虫へ

広場で観察したイチモンジセセリとモンキチョウの産卵と卵、その後幼虫が生まれるはずだと観察を続けた。

モンキチョウはこの広場ではシロツメクサの葉に卵を産んでいた。
私が産卵を観察できたのはたった1日。その日は数頭の蝶が産卵していたが、その後はまったく見られない。
時間帯や天気の関係もあるのだろうが、一斉に産卵して姿を消した感がある。

さて、産んだ卵のある位置に印をつけたわけでもないので、幼虫を見つけるのはなかなか難しい。
なにしろ広場一面にシロツメクサの葉が広がっているのだ。
運任せであちこちチェックするしかない。
ざっと見て、食痕がある葉を探しチェックするが、どういうところにいるのかわからず、なかなか見つけられなかった。
広場に腰を落として地面をチェックしている変なばあさんに不審げな視線を投げかける通行人を無視しつつ、何日か時間のあるときにチェックし続け、ついに見つけた!

↓モンキチョウの弱令幼虫。2009年9月26日。三角広場
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写真は同じ個体である。
私が産卵を見たのは9月16日。その卵が孵ったものなら、産卵から10日目ということになるが、それは定かではない。それ以前か以降のものの可能性もある。

この広場は子どもが自転車を乗り回し、犬の散歩の人が通り、お弁当のシートが敷かれる場所なので、産卵した卵のうちどれだけが無事に成長できるか、その確率はかなり低そうである。
たぶん、自然の状態で蛹まで追うのは難しいだろうが、一応挑戦してみたい。

次はイチモンジセセリ。この広場と線路際にオヒシバ・メヒシバ・ネコジャラシなどのイネ科の雑草がたくさん生えている。道の縁にはアベリアの花も咲いていて、イチモンジセセリがたくさん吸蜜に訪れている。広場で産卵しているのも確認した。

イチモンジセセリの幼虫は単子葉の葉を糸で筒状に綴り、その中に隠れているはずだ。それで、これも行き当たりばったりに綴られている葉を探し続けた。なかなか見つからなかったが、それでも何日か後にやっと見つけられた!

↓イチモンジセセリの幼虫が隠れていた葉。2009年9月29日。三角公園付近
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この葉をそっと押し広げてみる。
↓イチモンジセセリの弱令幼虫。
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いるはずだと思って探し、それが見つかったときの喜びは最高だ。
飼育観察すれば簡単なことなのだろうが、これからもできる限り自然の状態のステージを観察していきたい。

さて、おまけにナガサキアゲハの幼虫を。
自然観察園で終令の姿を確認したので、自然の中で見つけたいと思い、観察園近くの公園へ。
そこのかんきつ類をチェックしたら、なんとすぐに見つかった。

↓ナガサキアゲハの終令幼虫。2009年9月28日。練馬区の公園。
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上は別個体。これ以外に、弱令・中令の幼虫もたくさんいた。

また、別のかんきつ類に産卵している成虫も前にここで見ている。
↓産卵するナガサキアゲハ。2009年9月17日
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ナガサキアゲハは確実の東京の環境に適応して大繁殖している感がある。
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by 2008oharu | 2009-09-30 16:43 | | Comments(0)

クビキリギスの忍法葉隠れ

↓クビキリギスの幼虫。2009年9月28日。玉川上水縁
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葉に同化するように、脚と触覚を伸ばしてじっとしている。

しかし、食事中はしかたがない。
↓穂を摂食するクビキリギスの幼虫。同日同場所。別個体。
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こちらは産卵管があるので、♀。裏側から見ると、特徴的な赤い口が良く見える。

もうすぐ羽化して成虫になるはずだ。
そして、成虫のまま越冬し、翌年に産卵する。

ときに褐色の個体が見られるが、それは幼虫時代の環境で決まるらしい。
湿度が高く充分に栄養が取れた個体は、緑色になり、そうでないときは褐色になるらしい。
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by 2008oharu | 2009-09-29 20:30 | バッタの仲間 | Comments(0)

自然観察園の蝶たち

前から見たかったナガサキアゲハの終令幼虫を見に武蔵野市の自然観察園へ行った。

野外では、成虫と中令幼虫しか観察できなかったので、ケージで飼育されている卵・蛹を前に見せてもらった。これで一応各ステージを見たことになる。

↓ナガサキアゲハの終令幼虫。2009年9月24日。自然観察園にて。
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ここでは、寄生蜂が多いので、食草のザボンの株ごと黒いネットで保護している。
そのネット越しに見たので、あまりよい写真は撮れなかったが、やはりかなり大きかった。
緑の地に模様のある白い線がはっきりと入っているのが特徴だ。

ついでにやはり野外ではなかなか見られないツマキチョウの蛹を見せてもらった。

↓ツマキチョウの蛹。
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人工物で蛹化している。

さらにめったに見られないアオバセセリの幼虫。
↓アワブキの葉の中のアオバセセリの幼虫。
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図鑑の写真でしか見たことがないので、予想以上に大きくてびっくりした。
蛹になったらまた見たい。

ケージの中の蝶は、自然の中で発見したときのような感動は呼び起こさないが、自然の中で探すときの参考になる。
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by 2008oharu | 2009-09-25 21:33 | | Comments(0)

9月の蛾から

アケビコノハ
昨年はマイ・フィールドでアケビコノハがブームだった。
今まで見られなかったアケビコノハが異常なほど繁殖していたからだ。
今年は昨年ほどではないが、それでもそこそこの幼虫が確認でき、羽化も2~3頭は見られたようだ。
私も運よくそのうちの1頭の羽化を見ることができた。

↓アケビコノハ。2009年9月22日。井の頭
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↓蛹の脱皮殻。幼虫の脱殻がついている。
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昼過ぎ、刺激してみると、元気に飛んで少し離れた木の幹に留まる。
飛んでいるときは、鮮やかなミカン色に見える。翅の裏が上下ともミカン色らしい。

↓木の幹に留まったアケビコノハ。
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飛んだ先を見ていたからわかったのだが、知らなければとても見つかるまい。

アケビコノハは年2化のはずなのだが、春には一度も見られなかった。
越冬開けのアケビコノハは、別の場所の別の食草で繁殖していたのだろうか。

ホタルガ

↓ホタルガ。2009年9月20日。善福寺
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ホタルガも年2化なのだが、1化目の6月の方が目に付きやすい。
でも、今日(9月23日)も井の頭で飛んでいるのを見た。

ビロウドハマキ

↓ビロウドハマキ。2009年9月20日。善福寺
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これも、年2化。今年の春型を初めて観察することができた蛾だが、これで秋型も見られてラッキー。

カノコガ

↓カノコガ。2009年9月22日。玉川上水縁
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これも6月と8月の年2化とある。タンポポなどを食草とする。フタオビドロバチに擬態しているとも言われるが、
昼間花に来るきれいな蛾というイメージがある。

タイワンキシタアツバ

↓タイワンキシタアツバ。2009年9月22日。玉川上水縁
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5-9月に見られる蛾。イラクサ科を食草とする。キシタ(黄下)の名前の通り、下の翅に黄色い部分がある。

ヨツスジヒメシンクイ

↓ヨツスジヒメシンクイ。2009年9月22日。玉川上水縁。
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11-12mmの小さなハマキガ科の蛾。カナムグラなどを食草とするらしい。

ユウマダラエダシャクの仲間

↓ユウマダラエダシャクの仲間。2009年9月18日。三角公園。
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ユウマダラエダシャクの仲間には亜種が多く、翅の斑紋から識別するのだが、この写真ではその部分が鮮明でないので、仲間としておく。
この蛾も年2化。ニシキギ科を食草とする。

その他、シロオビノメイガ・マエアカスカシノメイガなどもたくさん見られたが、あまりにポピュラーなので、写真には撮らなかった。
9月は蛾の成虫もたくさん見られる月かもしれない。
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by 2008oharu | 2009-09-23 20:41 | | Comments(0)

カナムグラを覗いてみる

カナムグラの葉が傘のような形になっていたら、キタテハの幼虫がいる可能性が強い。
ついつい覗いてみたくなる。

↓カナムグラの葉の中のキタテハの幼虫。2009年9月18日。玉川上水縁。
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もぬけの空の傘もある。きっと幼虫が移動してしまったか、捕食されてしまったのだろう。

↓蛹
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下の蛹の横には、幼虫の脱皮殻がついている。
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この日は、ちょっと見ただけで、蛹を2頭見つけた。
そういう時期なのだろう。
羽化すると、そのまま越冬蝶になるのだろうか。

ところで、こんな虫もいてびっくり。
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ウマオイのメスだ。
キタテハが作った傘の空いているところをちゃっかり利用して隠れていたようだ。
そして、このメスのお腹はかなり膨れている。
産卵する準備ができているのだろう。
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by 2008oharu | 2009-09-21 22:29 | 総合 | Comments(0)

セスジスズメ

雑草が生えた区画をなんとはなしに見ていると、こんなものが目に入った。

↓雑草の中に見える蛾。2009年9月18日。井の頭三角広場付近。
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スズメガの大きさ・形である。
逃げないように茎をそっと引き寄せて背中を見る。

↓背中から見たスズメガ。
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間違いない。セスジスズメだ。
↓横からのカット。
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スズメガは、幼虫は大きくて目立つのでよく眼にするが、成虫は夜行性のものが多く、なかなか目にすることができない。
このセスジスズメも見たのは2回目である。
開帳55-70mm。年2化。蛹越冬。

ちなみに幼虫はとても派手。
↓セスジスズメの中令幼虫。2008年8月27日。玉川上水縁。
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↓セスジスズメの終令幼虫。2007年8月26日。玉川上水縁。
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ブドウ科のヤブカラシやノブドウ、ツリフネソウ科のホウセンカなど、いろいろな植物を食草としている。
花壇などでホウセンカを見るとつい探してしまう。
こんなに派手なのは、攻撃的擬態と考えてよいのだろうか。
成虫はなかなかシックな模様と色合いだ。
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by 2008oharu | 2009-09-19 22:44 | | Comments(0)

コミスジの産卵

葛の茂みで観察していたとき、目の前にコミスジが来て留まった。
珍しくもない蝶の、珍しくもない行動だったが、葛はコミスジの食草なので、もしかして産卵するかもしれないと様子を見ることに。
コミスジは翅を広げたいつものポーズで留まり、腹を曲げるようなとくに産卵の特徴的な動きもない。

↓翅を閉じたところ。2009年9月18日。玉川上水縁。
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そしてあっけなく飛び去った。
それでももしかしてと思って葉を良く見ると、なんと卵があるではないか!

↓コミスジの卵。
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産みたての緑色をした卵には、少し毛のようなものが生えていて、でこぼこした模様がある。

これでやっと卵・幼虫・蛹・成虫の全ステージを観察することができた。
身近な蝶だが、自然の中で全ステージを観察するのはなかなか難しい。

幼虫・蛹の記事はこちら
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by 2008oharu | 2009-09-18 20:14 | | Comments(0)

ウラナミシジミ今季初見

ウラナミシジミは東京では秋の蝶。
過去の観察記録では、9月中旬から11月下旬ごろまで目にしている。

様々な花に吸蜜に訪れるが、萩の株に集まっていることが多いのは産卵のためだろう。
産み付けられた卵が果たして成虫にまで成長できるのかどうかわからない。
ウラナミシジミはもともと南方系の蝶で、暖かい地方では年5~6化、特に越冬形態はなく、卵でも幼虫でも蛹でも成虫でも冬を越すそうだ。
しかし、東京では越冬したという話は今のところ聞いていない。
温暖化が進めばありえるのかもしれないが。

↓今季初見のウラナミシジミ。2009年9月17日。立野公園の萩にて。
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上の写真は萩の蜜を吸っているようだが、下の写真は口吻を伸ばしていないし、蕾に留まっているので、もしかしたら産卵するためかもしれない。翅がぼろぼろ。
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この萩の株には、昨年もウラナミシジミがたくさん見られた。
同じ公園内の別の場所にある萩にはほとんど寄りつかず、この場所が特に多いのはなぜだろうか。
今年はできれば少し追跡観察してみたい。

昨年のウラナミシジミの記事
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by 2008oharu | 2009-09-18 09:25 | | Comments(2)

モンキチョウの産卵

井の頭のフィールドでモンキチョウが見られるところはとても少ない。
唯一可能性が大きいのは三角広場。
ここは、明るい草原を好むベニシジミ・モンシロチョウ・モンキチョウが比較的多い。

この日は、草刈が終わったあとに、シロチョウがひらひらしていたので、
もしかしてと見ると、やはりモンキチョウだった。

花がないところを低く飛んではときどき留まるので、産卵しているなと思った。
丈の高い草は刈り取られ、シロツメクサは草刈を免れてあちこちに広がっている。
そこに産卵しているにちがいない。

↓シロツメクサに産卵するモンキチョウのメス。2009年9月16日。井の頭公園
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↓モンキチョウが飛び立ったあとのシロツメクサに卵。
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葉裏に産卵するとばかり思い込み、裏をチェックして回ったので、初めはなかなか卵を見つけられなかった。
写真をよく見てみると、葉の表に産卵していることがわかり、やっと見つけられた。
シロチョウの仲間らしく、卵は細長いトウモロコシ型。コンデジでは模様まではうまく写すことができなかった。

図鑑で見ると、モンキチョウの卵は赤っぽい色をしているはずなのだが、私が撮ったものは白っぽい。
産み落とされたすぐだったからか。

モンキチョウの発生回数はよくわかっていないようだし、移動性や定住性、越冬形態もはっきりしていないらしい。
私も幼虫や蛹を見たことがないので、ぜひ追跡観察してみたいものだ。

三角広場には何頭かモンキチョウが飛んでいたが、みんなメスだった。

↓別の場所で見たモンキチョウのオス。三鷹市の公園。2009年9月16日。
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この場所では、オスばかり何頭か集まり、吸蜜していた。
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by 2008oharu | 2009-09-17 10:02 | | Comments(2)

イチモンジセセリの産卵

イチモンジセセリが急激に目立つ季節になった。
あまりに多いとあえて写真に撮ったり観察したりしなくなってしまうのだが、今日は珍しく産卵している個体がいたので、炎天下、イチモンジセセリストーカーに。

そこはオヒシバがいっぱい生えている空き地。
イチモンジセセリは、ときどき休みながらそのオヒシバに産卵している。
しかし、生い茂るオヒシバの葉や茎が邪魔になって、産卵シーンがなかなか撮れない。

↓オヒシバに産卵するイチモンジセセリ。2009年9月16日。三鷹市の公園
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かろうじて撮れた写真は上の3カットのみ。

次に写真はあきらめ、卵を見ようとイチモンジセセリが産卵する場所を追う。
セセリは、オヒシバの花穂・葉・根元近くの茎など、いろいろなところに産卵しているようだ。
場所を見極めて卵を発見できたのは、2個のみ。

↓葉に産み付けられた卵
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↓花穂に産み付けられた卵
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イチモンジセセリは、イネの害虫として有名だが、イネ科のいろいろな種に産卵するようだ。
オヒシバに産卵するのは初めて知った。

このセセリチョウの生活史もなかなか複雑なようだ。
図鑑によれば、南西諸島以南では、越冬形態はなく、周年発生。
北方では、3~5令の幼虫で越冬。
その中間では、6~7令で越冬と書かれている。
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by 2008oharu | 2009-09-16 22:31 | | Comments(0)
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近所の公園で見かけた昆虫についての雑記帳


by 2008oharu
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