<   2016年 10月 ( 6 )   > この月の画像一覧


クロコノマチョウ

ヘムレンさんが、クロコノマチョウの前蛹がついているジュズを見つけたと連絡をくださった。
みき♂さんは、まだ前蛹を見たことがないそうなので、一緒にいってみることにした。

今年は今回を入れて、クロコノマチョウに出会った機会は3回だった。
1回目は、ミドリシジミを探しに行ったついでに幼虫を見た。

5月31日
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幼虫の顔面の緑部分がまだ小さいので終齢ではないようだ。

2回目は丘陵地で、茂みに潜む成虫を見た。

7月8日
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近くにジュズが生えていたが、幼虫は見当たらなかった。

今回案内してもらった場所には、当初ジュズがたくさん生えていたそうだが、ヘムレンさんが前蛹を見つけたその日に、草刈りが始まったので、ジュズが刈られてしまったのではないかという不安があった。
そして、案の定、ジュズはかなり刈り取られていたが、何株か残っていて、前蛹は、無事に蛹になっていた。

10月19日の蛹(右は幼虫の脱皮殻)
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残っているジュズをあちこち探してみると、それ以外にも蛹や前蛹、蛹の抜け殻などがあちこちに見つかった。

前蛹
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抜け殻
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さらに、葉がほとんど食べられて株が丸坊主になっている場所に、幼虫も残っていた。

幼虫
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この幼虫は、よく見ると脱皮した時の殻が、顔面についたままになっていて、まるでお面をかぶっているようだ。

丸坊主状態の株の傍には、別の木に移って蛹になった個体もいた。
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葉と見事に同化していて、よく見ないとわからない。
しかし、移動するのが難しい丸坊主のジュズに3頭も幼虫がいたので、みき♂さんがそのうちの2頭を、葉の残っているジュズに移動させた。
葉の上に置かれた幼虫は、すぐに動いて葉裏に移動していった。そういう本能が備わっているようだ。

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蛹のそばには、必ずきれいに脱ぎ捨てられた脱皮殻があるが、その顔の部分を撮ってみる。

脱皮殻の顔面
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さて、蛹の抜け殻がこれだけあるなら、近くに成虫もいるのではないかとあたりを探してみると、飛んできたものがいて、地面に降り立った。成虫だった。

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地面に降りると、枯葉の色とそっくりで見つけにくい。

このチョウはめったに開翅しないので、表の翅を撮ることはなかなか難しい。今後の課題だ。

クロコノマチョウは、南方系のチョウが北上してきた例として有名だ。2~3年前は地元の公園でも見られたが、その後あまり見かけなくなった。
このチョウの食草はジュズやススキなどだが、公園内ではよく幼虫がついている状態で刈り取られてしまうことが多い。(今回も危うかった。)
安定的に食草が維持されるような場所でないと、なかなか生息を維持していけないのだろう。

ヘムレンさん、みき♂さん、おかげで楽しい観察ができました。
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by 2008oharu | 2016-10-28 20:37 | | Comments(4)

秋のキタキチョウ

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キタキチョウも晩秋のこの時期にとても多く見られるチョウだ。
もともとキタキチョウは、モンシロチョウやスジグロシロチョウよりも頻繁に目にするチョウなので、何度もブログでも取り上げてきているが、他のチョウが少しずつ見られなくなってくるので、結局また観察してしまう。

ハギに産卵するキタキチョウ
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キタキチョウの卵
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若齢幼虫
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終齢のころの幼虫
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前蛹
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という具合に、2か所の萩の木で、ワンサイクルを一気に見ることができる。
すべて10月11日と15日の画像だ。

そして、羽化直前、蛹に成虫がついていることが時々ある。
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これについても以前にブログで取り上げた。

以前のブログ

オスが、羽化直前のメスの蛹に取りついて、羽化してきたメスにすぐに交尾しようとしていると考えられている。
実際そういうことが起きるのかどうかしばらく見ていても、そうすぐには羽化しそうもなく、翌日行ってみると、チョウは無事羽化していたが、オスの姿はなかった。

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時には、こんな悲劇も起こる。
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羽化不全(体が半分出たところでかたまってしまっている)のメスにしがみついているオスだ。
寒さのせいだったのか、まさかオスがしがみついて羽化の邪魔をしたということではないのだろうけれど。

この時期羽化したメスは、交尾を済ませたあとまた産卵するのか、それとも産卵せずに越冬態勢に入るのか。微妙な時期だ。
天気の良い日には、まだまだ元気に飛び回って吸蜜しているキタキチョウ
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寒い日には、葉にぶら下がっている。
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実は、キタキチョウが公園のどんなところで越冬しているのかも、まだ確かめられていない。
身近なチョウにも、わからないことはたくさんある。
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by 2008oharu | 2016-10-27 20:56 | | Comments(0)

秋のツマグロヒョウモン

秋になると急にツマグロヒョウモンが目につくようになる。

10月14日 コスモスで吸蜜するツマグロヒョウモンのオス
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そして、オスがメスにアタックする様子もよく見られる。

9月29日 ぼろぼろのオスがメスにアタックしているが、交尾は成立しない。
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10月6日 キバナコスモスで吸蜜するメスにアタックしようとするオス
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10月16日 コセンダングサの中でも
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しかし、どの場合も交尾は成立しない。
メスはもっと以前に交尾を済ませているのだろう。

以前撮った交尾シーン
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これは9月16日だった。

蛹は9月15日に撮っている
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今見ているツマグロヒョウモンは、だいたい9月中旬ごろ羽化した個体なのだろうか。

さて、メスの産卵行動もよく目にする

10月4日 産卵行動をとるメス
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けれど、卵はなかなか見つけられない。

時には、こんな場所で産卵行動をとるメスもいる。
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傍には食草のタチツボスミレもたくさん生えているのに、わざわざこんな場所を選ぶのが不思議だ。

卵は結局自分では見つけられなかったが、みき♂さんが見つけたものを見せてもらった。
やはりスミレの葉ではにものに産み付けられている。

10月2日 ツマグロヒョウモンの卵(うまく撮れていないが)
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孵化した幼虫が自分で食草を探すのだろうか。(ミドリヒョウモンのように樹の幹に産み付けるものもいる。)

これで、ツマグロヒョウモンは成虫・卵・幼虫・蛹の全ステージを見ることができた。
しかし、越冬はどの状態でするのだろうか。夏の間ツマグロヒョウモンをあまり目にしないのは、なぜだろうか。夏眠したりするのだろうか。年何化なのだろう。まだいろいろ疑問がある。

おまけ

初夏のツマグロヒョウモン(イボタノキの花を訪れたオス)
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天気の悪い日のツマグロヒョウモン
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by 2008oharu | 2016-10-20 21:09 | | Comments(0)

ヒメアカネ他

そろそろ蝶もトンボも終盤に近づいて来た10月14日。
今回もヘムレンさん、みき♂さんの案内で、もう1種未見だったヒメアカネを見ることができた。

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ヒメというから小さいのだとは思うが、見たことがない私にはどのように見分けてよいかわからない。
図鑑には、アキアカネは32mm~46mm、小さいマユタテアカネは31mm~43mm、そして、ヒメアカネは28mm~38mmとあり、個体差を考えると大きさだけでは判断できなそうだ。

しかし、頭を前から見ると、かなりはっきりわかった。顔面が白いのだ。
あと、背中にローマ字のiに見える白い線が入る。

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メスはさらにややこしい。図鑑によると「顔面は黄白色で、小さな眉状斑があるか、消失している」とある。
下の写真がそれに近いが、これでいいのかどうかはっきりしない。

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この日は、朝方は気温が低く、トンボがほとんど飛んでいなかったので、あちこちいそうな場所を探して回ったが、なかなか見つからなかった。午後になり、気温が少し上がってきて、やっと上の個体を見つけることができた次第。
これで、アカネ属に関しては、今年度3種のライファー(ムツアカネ・キトンボ・ヒメアカネ)をくわえ、12種を見たことになった。

その他、地元では見られないトンボのアオイトトンボもこの日1個体見られた。

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かなり白い粉をふいているオスだ。
以前はここでたくさんのアオイトトンボを見たことがあるが、気温のせいか、時期が遅いのか、この1例のみしか見られなかった。

前回キトンボを見た場所で、ほんとうに久しぶりにアジアイトトンボを見た。

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アジアイトトンボは地元でも見られているトンボなのだが、私はどうしても見つけられなかった。
ぜひ、地元で確認したい。

ミヤマアカネ
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これは、8月末の高原での個体。
ミヤマアカネも地元で見られる時があるが、今年は見ていないので、のせておく。
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by 2008oharu | 2016-10-18 10:16 | 蜻蛉 | Comments(2)

クロツバメシジミも初見初撮り

キトンボを見たあと、今度はクロツバメシジミを見に行った。
クロツバメシジミの裏翅はちょっとツバメシジミに似ているが、尾状突起はとても小さくて、あるかないかよくわからないくらいだ。表翅は黒っぽく、後翅のへりに白っぽい斑紋がならんでいる。
食草はベンケイソウ科で、私たちが見に行ったところは、ツメレンゲが生えている場所だった。

ついてすぐに、たくさん飛び交っているのが見つかった。

クロツバメシジミの裏翅
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クロツバメシジミの表翅
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メスは盛んにツメレンゲに産卵していた。
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卵はとても小さく、特徴がわかるようには撮れなかった。ただの白い粒にしか写っていない(汗)。
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すぐそばでは、交尾中のペア
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右の前翅が丸みを帯びている方がメスだそうだ。

こちらはオスがメスにアピールしているようだ。
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次に幼虫や蛹を探した。
幼虫は初めはなかなか見つからなかったが、まずヘムレンさんが見つけ、だんだん目がなれてきて、あっちにもこっちにもいるのがわかった。

幼虫
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幼虫はすでに終齢のようで、同じような大きさの幼虫が、食草から離れて蛹化場所を探している姿も見られた。

前蛹
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上の茶色の蛹は正常色なのかどうかわからない。
蛹化はツメレンゲでも行われていた。
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こちらは、私たちが見ている間に脱皮殻を振り落して蛹の形に変化した個体。
背中の黒っぽい色が気になるが。

これで、2時間ぐらいの観察で、クロツバメシジミの生活史を通してみることができたことになる。
クロツバメシジミは準絶滅危惧種なのだそうだ。食草が限られた場所にしかないからだろうか。
この生息場所が守られていってほしい。

ヘンムレンさん、みき♂さん、いろいろ教えてくださってありがとうございました。
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by 2008oharu | 2016-10-09 22:27 | | Comments(2)

キトンボ初見初撮り

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これがキトンボ。
ネキトンボに似ていて、アカネ属としては比較的大きく太目な印象。
翅の大部分と脚までもが橙色なのが特徴だ。
ネキトンボは地元でも見られるが、キトンボは見られない。
今回もヘムレンさん、みき♂さんに生息地へ案内してもらった。

この日は久しぶりに気温が低く、初めはほとんど目にできなかったが、やがて1匹、2匹と姿を現す。
飛びだして、遠くに止まったところを先ず撮った。
翅を下におろすような止まり方をしていた。

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そのうち、岩場に翅を広げて止まるようになる。暖をとるためだろうか。

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そして、日がさしてくると、オスは巡回飛翔を始めた。
苦手なホバリングの撮影に挑戦。
静止時間が長いので、なんとか体は止まっている写真が撮れたが、翅はぶれぶれ。
脚をしっかり折りたたんでいるのがわかる。

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メスに出会えば交尾するはずだが、交尾シーンは見られず、いきなり尾つながり状態で産卵する場面は何度か見られた。
ただし、この場合はあまりにも移動が速く、やはり私の腕ではうまく撮れなかった。
以下は雰囲気写真。

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尾つながりの後ろのメスの腹の先が大きく広がっている。
家に帰って図鑑で調べると、産卵弁が大きいのがキトンボの特徴らしい。
メスは一度打水して腹端に水をため、卵を含んだ水滴を泥などに打ち付けると書いてあった。

写真のメスの腹端に水滴がついているのがかろうじてわかる。

ヘムレンさんは、このとき水面下にブラックバスが現れて、あわや捕獲されそうになるところを危機一髪で逃れた場面を撮影されていた。産卵行動も命がけなのだろう。

充実した観察ができて楽しかった。案内してくださったヘムレンさん、みき♂さん、ありがとうございました。
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by 2008oharu | 2016-10-08 09:29 | 蜻蛉 | Comments(4)
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近所の公園で見かけた昆虫についての雑記帳


by 2008oharu
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