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公園昆虫記

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イヌホオズキに群がるカメムシ①

善福寺公園の近くに、宅地用の空き地がある。
ご時勢なのか買い手がつかず、雑草が生い茂るままになっている。
ほとんどがオオアレチノギク(たぶん)だが、カラスウリ・ヨウシュヤマゴボウ・エノコログサ、そして何株かのイヌホオズキが生えている。
こういう場所を見ると、つい何か虫がいないかとチェックしてしまうのが習い性。
小さな虫をいろいろ見つけた。

その中で、現在イヌホオズキが人気株である。小さな白い花が咲いているし、未熟な青い実や熟した黒い実をつけ、それらにたくさんのカメムシがついているのだ。

↓イヌホオズキの葉の上に群れるヒメナガカメムシ。2009年9月4日。
イヌホオズキに群がるカメムシ①_d0146854_2325181.jpg

白い翅があるのが成虫で、茶色くて翅芽が伸びているのが終令幼虫だろう。
こんな群れのかたまりが無数に散在している。

↓イヌホオズキの実を吸汁するヒメナガカメムシ。
イヌホオズキに群がるカメムシ①_d0146854_2352472.jpg


次に目立つのがアオクサカメムシ。
↓イヌホオズキの実につくアオクサカメムシの幼虫(たぶん3令ぐらい)。
イヌホオズキに群がるカメムシ①_d0146854_2375143.jpg

↓4令か5令と思われる幼虫
イヌホオズキに群がるカメムシ①_d0146854_2385654.jpg

↓成虫。
イヌホオズキに群がるカメムシ①_d0146854_2312511.jpg


↓ウスモンミドリカスミカメ
イヌホオズキに群がるカメムシ①_d0146854_2313479.jpg


つづく
# by 2008oharu | 2009-09-08 23:14 | カメムシ | Comments(0)

楽しい発見の連鎖

この夏のマイ・フィールド・ブームはハイイロチョッキリ。
あいかわらず、コナラを見ると、その姿を探してしまう。

↓ハイイロチョッキリ。2009年8月27日。玉川上水縁
楽しい発見の連鎖_d0146854_2329281.jpg

穴開け工事中の姿はその後何度か見ることができたが、結局いまのところはっきり産卵している様子やチョッキリ・シーンは、確認できていない。
ドングリは少しずつ茶色く色づき始めているので、コナラで観察するのはもう無理なのだろうか。
でも、こんなおまけシーンが偶然に撮れた。

↓ハイイロチョッキリの飛翔。同日同場所。
楽しい発見の連鎖_d0146854_23322695.jpg


さて、コナラをいろいろチェックしていると、目的ではない、思わぬ虫に出会うことがある。

↓カネタタキのメス。2009年8月18日。玉川上水縁。
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コナラの葉の隙間からいきなり地面に落ちた虫。よく見たらカネタタキのメスのようだ。

↓サトクダマキモドキ。2009年8月27日。玉川上水縁。
楽しい発見の連鎖_d0146854_23362234.jpg

これもコナラの枝から落ちてきて、ここに留まった。

↓カネタタキのオス。2009年9月4日。玉川上水縁。
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ハイイロチョッキリを求めてコナラの実を観察していた時、カネタタキの鳴き声が聞こえた。
前のメスの例もあるので、葉の間に実を潜めているのではないかと、いそうな葉をめくってみると的中!
あわてて逃げるカネタタキのオスを撮影したものだ。

そのとき、めくった葉に何か茶色い別のものがついているのに気づき、観察すると、

↓コナラについていた幼虫。同日同場所。
楽しい発見の連鎖_d0146854_23413078.jpg

なんとユニークな形の幼虫だろう。
きっとシャチホコガの仲間の幼虫にちがいない。

家に帰ってさっそく調べると、ぴったりした写真はなかったが、ギンシャチホコの幼虫に似ている。
(図鑑やネットで調べたものは、もっと緑色をしているのだが、形はぴったりだ。)

と、こんな具合に一つのものを観察していると、連鎖的に別の新しい発見があることが多い。
だから観察は楽しいのだ。
# by 2008oharu | 2009-09-05 23:46 | 総合 | Comments(0)

クロメンガタスズメ

遠くからこの蛾を目にしたとき、初めはアブラゼミかと思った。
近寄ってみて、ビックリ!
これは、図鑑でしかみたことのないメンガタスズメではないか!

↓メンガタスズメと思った蛾。2009年9月4日。三鷹市
クロメンガタスズメ_d0146854_20315973.jpg

見れば見るほどインパクトあり。
ポケット昆虫図鑑で見ると、メンガタスズメの腹は黄色いシマシマの蜂模様らしい。
あまり動きそうもないので、そっと上の羽を引っ張ってみると、その黄色いシマシマが見えず、むしろ灰色のシマシマだ。
雌雄で違うのかなどと首を傾げつつ、家に帰ってネットでしたらべて見たら、どうもクロメンガタスズメというらしい。
開帳100-125mm。(メンガタスズメより大きい。)7-8月、11月に出現。幼虫はゴマ科・ナス科・マメ科・ノウゼンカヅラ科などを摂食。幼虫の大きさも100mm以上。

さらに調べると、いろいろ驚くような事実がわかった。

1.数年前までは九州以南にしか生息していなかった蛾で、これも温暖化のため生息地を北上させているらしい。(だから図鑑には載っていなかったのだろう。)
2.口吻の力が強く、アケビコノハのように果物や野菜の皮を突き破って汁を吸うので農家の害虫になっているらしい。
3.口吻は太いが短くて、他のスズメガのように筒状の花から上手に蜜を吸えないので、手っ取り早くミツバチの巣から蜜を盗むことがあるらしい。その際、ミツバチのにおいと同じにおいを身にまとって、ミツバチの攻撃をかわすが、時にミツバチに刺されて死んだものが巣の中でみつかるとか。
4.成虫も幼虫も触ったりすると、威嚇のためか声(音)を出す。(鳴く?)

ネットのつまみ食いなので、確証はない。

さて、この面型は、何に見える?
クロメンガタスズメ_d0146854_20422066.jpg

# by 2008oharu | 2009-09-04 20:46 | | Comments(0)

クズの花に産卵する蝶②

クズの茂みにもう1頭、せわしく飛びまわっているシジミチョウがいる。
留まったところを見ると、ルリシジミのメスだ。

↓葛の葉に留まるルリシジミのメス。2009年9月3日。玉川上水縁。
クズの花に産卵する蝶②_d0146854_1814339.jpg

ルリシジミの幼虫はいろいろな花や蕾、若葉などを摂食し、体の色は周囲の色に同調するらしい。
クズの花にいる紫色の幼虫の写真を見たことがある。
もしかしてクズの蕾に産卵するかもしれないと見ていると、予想通りだった。

↓クズの蕾に産卵するルリシジミのメス。同日同場所。
クズの花に産卵する蝶②_d0146854_1845688.jpg

目の前の蕾だったので、花穂を引き寄せて見ると、小さな卵が見つかった。

↓ルリシジミの卵。
クズの花に産卵する蝶②_d0146854_1855957.jpg

肉眼で見ると、もう少し緑色がかっている。
幼虫も見てみたいものだ。

そのほか、コミスジもマメ科を好むので、クズに産卵するはずだし、実際成虫が飛んでいたり、葉に留まったりしているのだが、産卵行動は見られなかった。
(この蝶は、ごく普通に見られる割には、よい写真を撮らせてくれない。)
クズに産卵する証拠として、幼虫を撮っておく。

↓クズを摂食するコミスジの幼虫。
クズの花に産卵する蝶②_d0146854_18123867.jpg


また、ツバメシジミのメスが飛んでいた。一瞬クズの花穂に留まったが、蜜を吸ったのか、産卵行動なのか確かめられない位置だった。
ツバメシジミも、ハギなどのマメ科に産卵することはわかっているが、果たしてクズに産卵するかどうかは、わからないし、確かめられなかった。
# by 2008oharu | 2009-09-04 18:17 | | Comments(0)

クズの花に産卵する蝶①

玉川上水の一角に、クズが生い茂る場所がある。そこで、クズの花がよい香りを放ちながら色づいてきた。
見れば、ウラギンシジミのメスが近くで翅を広げて休んでいる。

↓ウラギンシジミのメス。2009年9月3日。玉川上水三鷹地区。
クズの花に産卵する蝶①_d0146854_17365392.jpg

近場に花穂がたくさん見られるので、今まで一度も撮れなかった産卵シーンが撮れるかもしれないと、ちょっとねばった。
やがてメスは飛び立ち、素早く飛び回る。
そして花穂を見つけると、その前で少しホバリングして、それから産卵体勢に入った。

↓産卵体勢のメス。同日同場所
クズの花に産卵する蝶①_d0146854_17293188.jpg

このときは、花穂の茎の部分に留まったので、産卵しているかどうかよく見えなかった。

↓花穂に産卵するメス。同日同場所。
クズの花に産卵する蝶①_d0146854_17305773.jpg

次にやっと産卵しているのが見える位置に留まってくれた。
産卵シーン初撮り!

そして、また飛んでいくメスを目で追っていくと、葉の上に何かが!
あれは、幼虫ではないか。

↓ウラギンシジミの幼虫。同日同場所。
クズの花に産卵する蝶①_d0146854_17332444.jpg

300mm望遠で撮って、ピクセル等倍してこの大きさ。
でも、花に擬態しているはずの色が、葉の上では目立ってしまう。

さらに遠くに、オスが1頭留まっていた。
↓ウラギンシジミのオス。同日同場所。
クズの花に産卵する蝶①_d0146854_17353563.jpg


まずは、ウラギンシジミ日和の日だった。
# by 2008oharu | 2009-09-03 17:39 | | Comments(0)