羽化が始まったが…。

これからの季節、蝶好きの人が待ち望んでいるのは、
ゼフィルス(ラテン語で西風という意味だそうだ)の羽化開始だ。
日本には25種ぐらいのゼフィルスがいるそうだが、
私が見たことがあるのは、アカシジミ・ウラナミアカシジミ・ミズイロオナガシジミのたった3種。
近所の公園でも見られる普通種だ。
(詳しい人によれば、ミドリシジミも見られるそうだが。)

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↑2008年5月19日。玉川上水縁にて。

さて、昨日の夕方、いつものマイフィールド、玉川上水を家へ向かって歩いていた時、
草陰にオレンジ色が見えた。
時期が早すぎるが、もしかしてと思ってそっと近寄ると、
やはりアカシジミだった。
しかし、様子がおかしい。
よく見ると、翅が片方しかなく、もう一方は、蛹の殻の中に入ったままのようで、
蝶は動けないみたいだ。
思わず蛹の殻を割って、もう一方の翅を出してあげたが、時すでに遅し。
翅は丸まった状態で固まっている。
蝶は動けるようになったが、もちろん飛ぶこともできず、落ちてしまった。
手のうちようもなく、その場をあとにする。

それでも、アカシジミの羽化が始まっているとわかって、
道々かなり注意をして歩いた。
井の頭の三角公園まで来たとき、道端の小石の上にオレンジ色のものが!
なんと、またしてもアカシジミだ。
今度こそ無事に羽化した個体だろうと近づくと、これもおかしい。
一方の翅がほとんどないと言えるほど千切れている。

↓2008年5月19日。井の頭三角公園にて。
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↓千切れた羽の方から見た様子。飛べないので私が木の上に置いた。
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どちらも子孫を残すことも無く、はかない命を終えることだろう。
偶然の事故なのか。
早く羽化しすぎたとか、何か正常な羽化を妨げる要因があったのか。
それは知る由も無いが、ゼフィルスの羽化開始は悲しいスタートだった。

今後は正常な羽化が続いてほしい。
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↑2005年6月12日。玉川上水縁のアカシジミ。
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# by 2008oharu | 2008-05-20 20:34 | | Comments(0)

マドガ

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↑2006年5月20日。玉川上水縁にて。

マドガは開長16mmの小ささだが、蝶を撮っているとき、同じように花に来るので、
つい目が向いて撮りたくなるきれいな蛾だ。
この蛾も5月に姿を現し、ひと夏中見られる。

幼虫の食草はボタンズル。
これが玉川上水縁に生えているのだろう。
いつも玉川上水縁で成虫も見る。

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↑2007年5月10日。玉川上水縁にて。
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↑2005年6月12日。玉川上水縁にて。
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↑2008年5月17日。玉川上水縁にて。
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# by 2008oharu | 2008-05-17 22:58 | | Comments(0)

旬の昆虫 ナナホシテントウ

草木がぐんぐん伸びてくる若葉の季節は、ナナホシテントウの季節でもある。
若くて柔らかい枝や茎に、ナナホシテントウの食べ物、アブラムシ(アリマキ)が
多数つくからだ。
近所の公園へ向かう途中に駐車場があって、草が伸び放題。
よく虫もいるので覗いてみると、まさにナナホシテントウのコロニーのようだ。
幼虫から、蛹・成虫がいたるところに見られる。

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(ナナホシテントウがいるところでは、ナミテントウが少なく、
ナミテントウが多いところには、ナナホシテントウは少ない。)

↓幼虫とアブラムシ(アリマキ)。
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↓終齢幼虫と翅のあるアブラムシ(アリマキ)。
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↓蛹
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↓羽化。羽化したては黄色い。だんだん模様がついてくる。
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でも、卵だけは見当たらない。
ナナホシテントウは、5月の陽気の中では、産卵しないそうだ。
越冬明けの成虫が産んで育った新成虫は、卵を産まずに夏を向かえ、「夏眠」する。
ナミテントウは夏眠はしないけれど、葉陰で暑さをしのぐ。

しかも、夏はアブラムシ(アリマキ)も少なくなるので、
成長しきっていない幼虫は、共食いすることもあるそうだ。

だから、今の季節がナナホシテントウの最盛期というわけだ。
写真はすべて、善福寺付近の駐車場にて。2008年5月12日撮影。

ナナホシテントウの以前の記事
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# by 2008oharu | 2008-05-16 20:23 | 甲虫 | Comments(0)

シオカラトンボ?

2008年5月6日。野川公園で今季初のトンボに出会った。
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野川の川原を行ったりきたりしている。
一見するとムギワラトンボ(シオカラトンボのメス)に似ている。
ところがそれが曲者で、羽化したての若いオスは、メスに似ているものが多い。
成熟して初めて雌雄の違いがはっきりわかる。

アカトンボなども胸の模様などで種類を識別する場合が多く、
どうもトンボの識別は苦手だ。

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別の角度から撮った写真をみると、腹の先の様子がオスのように見えるので、
オスということにしておこう。

成熟したシオカラトンボのオスは腹が青くなる。
でも、メスでも青くなるものがあるそうで、始末に悪い。

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↑2004年5月15日。野川公園にて。

交尾していてくれたら、わかりやすいのだが…。
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↑2004年8月13日。神代植物園・水生植物園にて。
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# by 2008oharu | 2008-05-15 23:40 | 蜻蛉 | Comments(0)

ツマグロヒョウモン

野川公園にて。2008年5月6日。ツマグロヒョウモンのオス。
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ツマグロヒョウモンは、私に昆虫の生息地域が刻々と変化していることを
初めて教えてくれた蝶だ。

数年前、ネットを始めたばかりのころ、関西以西の方のサイトでツマグロヒョウモンという
きれいな蝶の存在を初めて知った。
ネットで調べると、生息地域は「関西以西」と書かれてあったので、
東京にいる私に見ることができない蝶なのだと思っていた。

ところが、2004年の夏、武蔵野公園でツマグロヒョウモンを見てしまった。
びっくりして、何枚も激写したものだった。
↓2004年8月16日。武蔵野公園にて。ツマグロヒョウモンのメス。
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野川流域にはオスもいたし、秋には神代植物園でも見られた。
↓2004年10月2日。神代植物園水生植物園にて。オス。
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ネットでいろいろ調べてみると、
ツマグロヒョウモンは生息地域をどんどん北へ広げてきている蝶らしいとわかった。
新聞などでも、取り上げられ、地球温暖化の証左ではないかと論じられていた。
翌年(2005年)には、私の庭にも現れた。
2006年には幼虫も確認した。
そして、今東京ではまったくの普通種で、見つけてもカメラも向けなくなってしまっている。

ツマグロヒョウモンなどのヒョウモンチョウは主にスミレの仲間を食草とするのだが、
近年花壇にたくさんのパンジーやビオラなどの栽培種が植えられるようになり、
栽培種も好んで食べるツマグロヒョウモンが生息地域を伸ばしたとも考えられている。

人間の営みや気候の変化などによって、
現在進行形で生き物たちは生息範囲を広げたり、縮めたりしていることが、
蝶の観察だけからでも見えてくるということだろう。

今では、ナガサキアゲハ・ムラサキツバメ・クロコノマチョウ等々の動きも目が離せない。
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# by 2008oharu | 2008-05-14 22:34 | | Comments(0)
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近所の公園で見かけた昆虫についての雑記帳


by 2008oharu
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