ミズイロオナガシジミ

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東京は梅雨入りしてしまった。
その貴重な晴れ間、なんとかゼフィルスを見たいとN公園へ。
自然観察園内を何度もぐるぐる。
クリの花もまだ開いていないので、無理かなぁと思い始めたとき、
白い蝶が止まっているのを発見。
ミズイロオナガシジミだった。
初め下草に止まっていたが、私の気配を感じたのか、
ミズキへ移動。その方が撮りやすくなった。
きれいに羽化した個体だった。
激写したあと、もう一度あちこち調べると、さらに一頭見つける。
これはなんとなく後翅が十分伸びきっていないような感じ。

↓羽化不全が疑われる個体
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ミズイロオナガシジミは去年見ることができなかったので、見られて嬉しい。
さらにうろうろしていると、赤い蝶が飛ぶのが見えた。
かなり高いところを飛んでいるが、アカシジミのような気がして、
必死で追った。
高いエノキの枝の中に止まってしまった。
遠すぎるが、一応証拠写真を撮る。
ウラナミアカシジミだった。
その後もっと遠くへ飛んでしまって見失う。

↓ウラナミアカシジミのぶれぶれの証拠写真。
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今年は羽化不全だったが、アカシジミ・ウラナミアカシジミ・ミズイロオナガシジミの
平地性ゼフィルス3種を一応見ることができてよかった。
アカシジミとウラナミアカシジミは、もう一度見たい。

しかし、羽化不全があちこちで報告されているのが気がかり。
気候のせいだろうか。

そうそう、N公園でも白いアカボシゴマダラが元気に飛んでいた…。
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# by 2008oharu | 2008-06-06 21:55 | | Comments(0)

キバラヘリカメムシ

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↑2007年8月28日。玉川上水縁のクズのつるに。

また、カメムシかと、蝶などが好きでここを覗く方には敬遠されそう。
しかし、このキバラヘリカメムシの色合いはなかなかしゃれていると思うのは私だけか…。

キバラヘリカメムシには、ごく普通のカメムシではあるが、私には思い入れがある。
昆虫観察の楽しみを教えてくれた虫の一つだからである。

キバラヘリカメムシを私が始めて見たのは、2004年5月15日。
やはり玉川上水縁を観察していて、初めてみるカメムシなので写真に撮った。
そして、家へ帰って、図鑑を見たり、ネットで確かめたりして、その名を知った。
このときは、それでおしまい。昆虫の名前を一つ識別できるようになっただけである。

次の年、2005年9月23日。同じく玉川上水縁で、黄色いカメムシの幼虫を1匹見つけた。
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カメムシは不完全変態をする昆虫だが、幼虫と成虫では感じが違うものが多く、
図鑑には幼虫はなかなか載っていない。
手がかりは、幼虫が見つかった草木の名前などだ。
ネットでいろいろ心当たりを調べて、キバラヘリカメムシの幼虫ではないかと思い至った。
図鑑を改めてよく見ると、キバラヘリカメムシは、「ニシキギ・マユミにつく」と書いてある。
そういえば、前年度の成虫もマユミにいたし、この幼虫もマユミにいる。
きっとキバラヘリカメムシの幼虫に違いないと。

その後2007年まで、キバラヘリカメムシを見るチャンスはなかった。
2007年時間的に観察を頻繁にできるようになって、
マユミとキバラヘリカメムシの関係を確かめようと思い、
玉川上水縁のマユミを定期的に見に行くようになった。
初めはなかなか見つからず、見つかればフェンスやクズにいたりする。

そして9月、私の予想に反して、別の植物にキバラヘリカメムシの幼虫の
大集団を発見した。
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↑2007年9月4日。玉川上水縁にて。
何かの木の実の汁を吸っているらしい。マユミでもニシシギでもない。
いったいどうしてこの植物に集まっているのだろうか。
家に帰って今度は植物を検索。そして、この植物はツルウメモドキで
ニシシギ科の仲間らしいと思い至り、納得できた。
ここでは、幼虫の脱皮も見られ、脱皮直後は全身が黄色いこともわかった。

もう一つ疑問があった。
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↑2007年8月29日。 玉川上水縁。
何かの卵。予想としては近くにキバラヘリカメムシがいるのだから、その卵の確率が高い。

その疑問を一気に解決してくれたのが、井の頭公園のマユミの木だった。
その木には、葉という葉、実という実にあらゆる成長段階のキバラヘリカメムシがついている。
そして、またいたるところに玉川上水縁で見た卵も産み付けられていたのだ。
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↑2007年9月24日~10月2日。

後残る疑問は、冬越しだ。
これだけいたキバラヘリカメムシも、秋が深まるとほとんど姿を消し、
マユミの葉は落葉し、ついに一匹も見られなくなった。
キバラヘリカメムシは成虫越冬だと書かれている。
成虫まで成長できなかった卵や幼虫は餌がなくなって死んでしまうのだろうか。
その死骸すらも見当たらない…。

そして、今年もまた、マユミの花が咲く頃となったある日、1匹のキバラヘリカメムシに再会した。
無事にどこかで越冬した個体なのだろうか。
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↑2008年5月9日。玉川上水縁。

今日はまた帰り道に玉川上水を通って、キバラヘリカメムシの交尾を見た。
大きい方がメスだろうか。カメムシのオス・メスの見分けは、腹の様子を見ないとわからないそうだが。
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そう言えば最近、ネットで別のことを調べていたら、
ヘリカメムシは「オスを中心にハーレムをつくるものがある」と書かれているのを見つけた。
キバラヘリカメムシの大集団も、ハーレムだったのかもしれない。

こうして、4年越しの観察で、キバラヘリカメムシの生態が少しずつ見えてきた。

図鑑や本で調べれば簡単にわかることなのだろうが、
回り道でも自分が実際に目で見たことをもとに調べていく方がはるかに楽しい。
そういうことを教えてくれたカメムシなのである。
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# by 2008oharu | 2008-06-04 23:23 | カメムシ | Comments(3)

アカスジキンカメムシ

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2008年6月1日。善福寺公園で今季初めて成虫を見る。
昨年はなかなか見られなくて、8月末にやっと見られたが、
今年は、予定通りという感じだ。

このカメムシはけっして珍しいカメムシではないが、成虫の模様は動く伝統工芸品ともいうべき美しさで、一年に一度は見たいと思う。

アカスジキンカメムシが一番好むのはミズキの実だと思う。

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↑ミズキの実の汁を吸う成虫。2006年7月8日。玉川上水。

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↑ミズキの葉裏に集まる幼虫たち。2007年9月3日。善福寺公園。

幼虫の模様もなかなかきれいだ。
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↑3令ぐらいの幼虫。2007年8月24日。善福寺

終令幼虫は、翅のもとができている。すっきりした模様。一番目に付きやすくもある。
これは、羽化間近だが、この5令の状態で越冬する。
↓2008年5月15日。玉川上水。
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カメムシは臭いから嫌いという人も多いが、
あまり飛び回らないし、おもしろいデザインのものが多くて、私は結構気に入っている。
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# by 2008oharu | 2008-06-02 22:13 | カメムシ | Comments(0)

サトキマダラヒカゲ

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5月27日、井の頭公園で今季初めてサトキマダラヒカゲを確認。
だいたい例年通りの時期だ。

サトキマダラヒカゲを初めて見たのは家に庭で、以来毎年近所の公園で確認している。
翅の模様はとても複雑できれいだが、花に来ることはなく、樹液などをもとめて
薄暗い林や藪の中を飛び回る蝶だ。

↓2003年8月22日。落ちて腐ったハナモモの実に集まるサトキマダラヒカゲ。
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産卵は幼虫の食草であるササなどにする。

↓2006年9月9日。善福寺にて。
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「サト」に対して「ヤマキマダラヒカゲ」というよく似た蝶がいるそうだが、
一度見てみたいものだ。
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# by 2008oharu | 2008-05-30 21:29 | | Comments(0)

アオスジアゲハ

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このアオスジアゲハは2008年5月23日、裏高尾で撮ったものだが、
5月5日には、玉川上水縁で今季初めてカメラに収めた。

アオスジアゲハはもちろん、善福寺でも井の頭でも、東京中の公園で見られるだろう。
というより、今では都会の蝶というイメージすらする。

アオスジアゲハには思い出がある。
実は以前教員をしてたのだが、小学校では理科の時間に昆虫を育てて観察する学習がある。
たいがいモンシロチョウやアゲハチョウ、あるいはカイコガを飼育することになっている。

しかし、ある研修会に参加したとき、都会の学校ではアオスジアゲハを飼育した方が
入手も飼育もやりやすいのではないかという報告を聞いた。
都会の街路樹にはアオスジアゲハの幼虫の食草であるクスノキがよく植えられているというのが一番の理由であった。
確かに畑などが身近に無くなってきた今では、モンシロチョウの卵や幼虫を入手して育てるためには、学校でわざわざキャベツなどをあらかじめ育てる必要がある。
庭のあるうちも減ってきて、アゲハが好むかんきつ類も見つかりにくくなっている。

その研修会では、講義のあと、実際に会場の近くのクスノキの街路樹で、アオスジアゲハの幼虫探しをし、私も1匹見つけることができた。
そして、見つけた幼虫を持ち帰り、実際に飼育してみたのだ。

↓アオスジアゲハの終令幼虫と蛹(飼育個体) 2003年9月2日・8日
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アオスジアゲハの蛹には、クスノキの葉の葉脈と見まがうような筋がついている。

クスノキという防虫剤成分を含んだ樹木は、害虫に強いからか街路樹にも選ばれやすく、
その木の葉をあえて食草に選んだアオスジアゲハは、人間の営みに伴って、都会で繁栄してきたように思われる。

しかし、小学校の理科の教材としては未だ繁栄してはいないのが現状だ。

↓2004年7月19日。ヤブカラシを蜜を好む。善福寺水道施設内にて。
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↓2006年6月5日。センダンの花に。善福寺上池の端にて。
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# by 2008oharu | 2008-05-29 00:37 | | Comments(2)
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近所の公園で見かけた昆虫についての雑記帳


by 2008oharu
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