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公園昆虫記

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産めよ増やせよ秋のチョウ

●ウラナミシジミ

↓今季初見のウラナミシジミ。2012年9月18日。井の頭公園の萩にて。
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↓萩に産卵するウラナミシジミ。同日同場所。
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東京では秋にしか見られない蝶なので、秋になると見つけたくなる。
井の頭公園では、けっして多くは見られない。
産卵した卵は東京の気温では孵らないとされてきたが、温暖化によって春にも見られる日がくるかもしれない。


●ミドリヒョウモン

↓産卵するミドリヒョウモン。2012年9月22日。井の頭公園
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この日同一個体と思われるメスが、あちこちの桜の幹をのぼりながら産卵行動をとっていた。
ミドリヒョウモンの幼虫の食草はスミレなのだが、このように桜の幹に産卵するのはなぜだろう。
桜の幹の方が安定して冬越しで切るからだろうか。
幼虫は春にスミレが展開するころ幹を降りてくるのだろうか。

ミドリヒョウモンは夏眠して秋に産卵し、その卵が孵ってから6月ごろ成虫に羽化する。
井の頭で産卵行動をとっているのは昨年も見たが、6月の羽化はまだ確認できていない。

↓ミドリヒョウモンのオス。2012年9月30日。井の頭公園。
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追記:上の写真はメスグロヒョウモンのオスではないかというご指摘があった。
    確かに、前翅中室の紋はメスグロヒョウモンのオスのようだ。
    井の頭公園にメスグロヒョウモンも生息している可能性もあるのか。
    偶発種か放蝶種か、今後気を付けて観ていきたい。


●イチモンジセセリ

↓秋に目立ち始めるイチモンジセセリ。2012年9月7日。井の頭公園
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↓産卵するイチモンジセセリ。同日同場所。
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↓イチモンジセセリの卵。
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イチモンジセセリは、季節によって居場所が変わるらしいので、鳥でいえば旅鳥みたいなものかもしれない。

●サトキマダラヒカゲ

↓産卵するサトキマダラヒカゲ。2012年9月30日。井の頭公園
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↓サトキマダラヒカゲの卵。同場所。
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サトキマダラヒカゲ・ヒカゲチョウ・コジャノメなどは、それぞれ2化目が盛んに産卵行動をとっている。
これらはすべて幼虫越冬する。
by 2008oharu | 2012-09-30 21:58 | | Comments(4)
Commented by Bridge at 2012-10-08 00:06 x
過去の記録ですが参考までに2005年07月23日、杉並区[井草森公園]の一か所で大量に羽化したのが確認。
翌年も7月に羽化、三年目は食草が抜かれたため羽化の確認が取れませんでした。
Commented by おはる at 2012-10-24 08:36 x
Bridgeさん、貴重な記録をありがとうございました。また、どこかで繁殖するといいなぁと思います。
Commented by かっしー at 2012-11-14 16:17 x
9月30日のオスはメスグロヒョウモンではないでしょうか。前翅中室紋などに特徴があります。
Commented by おはる at 2012-11-14 21:59 x
かっしーさん、コメントありがとうございます。そういわれると、確かに斜め線がメスグロヒョウモンのオスっぽいですね!
もしそうなら、井の頭では、ほぼ初見となります。(2006年に羽化不全のメスを見たのですが、偶発という感じでしたので。)