秋になると、ウラナミシジミの到着が気になる。
今年はなんと8月8日に地元の公園でその姿を見た。

その後目にしなかったので、台風かなにかで飛ばされてきた個体かもしれない。
次に地元で見たのは9月20日。だいたい例年通りだ。


しかし、あっちでもこっちでも見られる年もあるが、今年はあまり多くないようだ。私は今のところ地元ではこの個体を2~3日見ただけだ。
9月26日、ツマグロキチョウなどを探しに栃木県方面に行った。そこにはクズが生い茂る場所があり、なんとウラナミシジミがたくさん乱舞していた。これだけの個体数があると、交尾なども頻繁に成立するようだ。

しかし、関東地方では、越冬するのは難しいとされている。
10月5日、埼玉県で見たウラナミシジミの開翅。

関東でチョウを観察している人たちは、秋にウラナミシジミが見られないと、どうしたのだろうと落ち着かないと思う。地元では全く見られなかった年もあれば、昨年の1月にウラナミシジミがいてびっくりしたこともある。
2016年1月7日のウラナミシジミ(東京都)

日本では、鳥にしても昆虫にしても、季節ごとに出会いがあり、人々は長い年月その出会いによって季節を感じとる力を育んできたのだろう。自然が減ってくると、そうした長い年月の間に育んできた感性も失われてしまうかもしれない。そんなことを感じるこのごろだ。(感傷の秋)