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公園昆虫記

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ツノカメムシたち

カメムシ・シリーズのつづき

地元三鷹市の公園では、ツノカメムシの仲間を7種見つけている。
エサキモンキツノカメムシ・アオモンツノカメムシ・ヒメツノカメムシ・セアカツノカメムシ・ハサミツノカメムシ・ヒメハサミツノカメムシ・オオツノカメムシだ。そのうち今年は今のところ5種見ている。

エサキモンキツノカメムシ
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5月下旬から6月上旬にあちこちで交尾しているペアを見た。ハートのマークが白っぽくて大きめなのがメス、ハートが黄色身を帯びていて小さ目なのがオスだ。

産卵し、卵を守るメス
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エサキモンキツノカメムシはハートのマークとこの卵を守る習性のため、それなりに名の知れたカメムシだ。その上、わりとどこでも見られる普通種(特にミズキの葉裏でよく産卵する)。以前にこのブログでも何度も取り上げてきたが、もう一度おさらい。

卵が孵化して1令になっても守り続ける母虫。
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やがて幼虫は母虫に守られたまま2令に脱皮。
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2令になると幼虫たちは母の元を離れて自立していく。
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ごく普通種のカメムシだが、なかなか感動的なので、何度でも見たくなる。

ヒメツノカメムシ
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ヒメツノカメムシも卵を守る習性があるそうだが、何しろ観察機会が少ない(地元ではあまり多く見られない)ので、残念ながら観察できないでいる。

セアカツノカメムシ
セアカツノカメムシのオス(腹の先に小さな赤い角が生えている)
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セアカツノカメムシのメス
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腹の先に角はない。
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セアカツノカメムシの母虫は卵を守らない。産みっぱなしなので、卵がアリなどに襲われたり、寄生蜂に狙われやすい。

アリに襲われた卵
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しかし、襲われなければ大量の幼虫が孵化する。

擬木柵に集まっている幼虫たち。下は拡大したもの。
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ヒメハサミツノカメムシ
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ヒメハサミツノカメムシのオスは、腹の先に長く突き出した赤い角がある。メスにはない。

交尾

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今年は見ていないが、ハサミツノカメムシは、腹の先の角が平行に出ているのに対し、ヒメハサミツノカメムシの角は内側へ曲がっている。

(参考図)以前に見たハサミツノカメムシのオス
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アオモンツノカメムシ
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これも以前に何度も取り上げたカメムシ。初冬ヤツデなどによくいる。今年はキヅタで見た。

ちなみにもう1種のオオツノカメムシはこちら
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昨年の11月に初めて見た個体。越冬態勢に入ろうとしているようだった。今年は見られるだろうか。







by 2008oharu | 2017-11-02 21:15 | カメムシ | Comments(0)