この冬越冬場所を見つけて継続観察できたのは、ウラギンシジミ1頭とムラサキシジミ1頭のみ。
まず、ウラギンシジミ。11月の越冬準備の時期には最多6頭のウラギンシジミがいた一角で、最終的に年を越しても残ったのは1頭のみだった。
このウラギンシジミは少なくとも3カ月は全く場所を替えることなく、ずっとこの位置にいた。
3月1日は、とても暖かい日だった。行ってみると、ウラギンシジミが飛んでいる!
早すぎる!と思って件の場所をチェックすると、観察していた個体はそのままの位置にいた。飛んでいた個体は別の場所から飛んできたようだ。他の方の観察によると、飛んできた個体は1日近くの葉裏で休んできたようだが、また姿を消した。元の場所にもどったのかどうか、確かめようもない。
そして、3月14日、また4月の陽気と言われる日、行ってみるとウラギンシジミが飛んでいる。そして、今度は観察個体はもう見当たらない。その近くでしばらくぱたぱたと飛んだあと、その個体は奥へ飛び去り、2度と戻らなかった。今度こそ越冬明けしたのだろう。
ムラサキシジミの場合
継続観察していた場所のムラサキシジミは、同じ場所に初め3頭いた。(12月13日)
12月15日には4頭になった。
しかし、年が明けると、2頭に減る。
そして大雪が降ったあとしばらくして見に行ったら、1頭になってしまっていた。
ウラギンシジミが飛んできた暖かい日(3月1日)、このムラサキシジミも飛んだ。
ツバキに止まったので蜜を吸うかと観察したが、わからなかった。そして、夕方見ると、もとの位置に戻っていた。
また暖かい日(3月16日)にも飛びだして飛び回っていたが、夕方はもとの位置に戻る。
ムラサキシジミは、真冬でも飛びだすことがある。そういう越冬の仕方なのだろう。
3月6日にはルリタテハが飛び出した。2頭で絡まって飛んだり、陽だまりで翅を広げていた。
3月11日にはテングチョウが飛び出した。
何度も日当たりのよい地面に降りて、日光浴していた。
こちらは別の場所で見たテングチョウ(3月15日)。河津桜に止まったので、吸蜜するか見ようと思ったが、遠くてはっきりわからなかった。
そして3月14日にはキタキチョウを見た。(もっと前に見たという方がいる)
地面で吸水か。翅は傷んでいる。
落ちたツバキの裏に口吻を伸ばしている。蜜が染み出ているのだろうか。
まだまだ気温が不安定な時期、せっかく活動を初めてもタイミング悪いと生き延びるのも厳しいのではないだろうか。
さて、3月17日には、蛹越冬のモンシロチョウを初見した。その日は暖かかったが、次の日からまた気温が下がり天気が悪くなる。
上のモンシロチョウは、場所柄17日に飛んでいるのを見たモンシロチョウかもしれない。雲って肌寒い日は、こんなふうにじっと止まって耐えているようだ。