地元の公園でミノウスバを観察し始めて以来の記録では、成虫の一番早い出現は10月29日、一番遅い記録は11月14日だった。10月末ごろから、そろそろ出てくるはずだと思って、よく見られる場所を確認し始める。
ミノウスバは昼行性で、昼間日差しがあるようなときによく活動する。10月31日に、ツルマサキのある場所の周りでオスが飛んでいるのを目にした。しかし、その時はすぐ見失う。次の日(11月1日)同じ場所で待つと、その日は数個体が飛び回り始めた。
なんとか止まったところを撮る。高い位置だし、オスはすぐに葉裏に回り込み、ツルマサキの茎を伝って動き回るので、なかなか写真には撮れず、これが今季初撮り。
オスはツルマサキに来るメスを探しているのだ。1匹のオスの動きが怪しいので、高く遠くの葉の隙間にいるところを400mm望遠レンズでやっと撮る。
やはりメスがいたのだ。茎が重なって見えにくいが、このメスはすでに産卵を始めているように見える。やがてオスは諦めて飛び出した。
いよいよミノウスバが出現し始めたとわかって、もう一つのポイント、マサキの株が並んで生えている場所へ。ここも何日か前からチェックしてきたが、これまでは見つけられなかった。しかし、この日行ってみると、なんとすぐに産卵中のメスが目に入る。
こうして一気に2018年のミノウスバ・シーズンが始まった。
次の日、マサキで産卵していた場所を確認すると、なんとオスと交尾している。
う~ん、産卵後にまた交尾するわけはなさそうなので、産卵したメスは(普通はその場で息絶えるのだけれど)どこかへ消え、新しいメスとオスが交尾しているということなのだろうか。
翌日また見に行くと、さらに別のオスが来ている。こちらは交尾しているわけではなさそうだ。
このメスは、最初にあった卵と同じところに産卵し、8日まで枝についたままでいた。
別の株には、3匹のメスが産卵中だったが、
そこにもオスがやってきて、盛んに交尾を迫っていた。未交尾のメスを早く探したほうがエネルギーの無駄にならないと思うのだが。
それと、いつも不思議に思うのは、複数のメスが同じ枝に産卵することが多いのはなぜだろうか。
11月3日には、珍しく未交尾と思われるメスが飛び回っているのを見た。
太い腹と、まだふさふさした毛が生えた状態で、飛び回っていた。メスもオスを探しているのだろうか。
年1化で、成虫の見られる時期がとても短いミノウスバ、今年もなんとか目にすることができたが、既にシーズンは終盤のようだ。
次はウスタビガとフユシャクの番。