↓産卵するクヌギカメムシ。2008年12月11日。井の頭
この日は、コナラがたくさん生えている場所を見て回った。
やはりクヌギカメムシがたくさん見つかる。
気門をチェックしようとしたが、なかなか見られない。
しかし、黒くないように思う。
それに某サイトで、クヌギカメムシはクヌギに、ヘラクヌギカメムシはコナラに多く見られると書いてあったので、これは、ヘラクヌギカメムシかもしれない。
そして、ヘラクヌギカメムシは、どちらかというと、木の幹の割れ目の奥のほうに産卵する傾向があるそうだ。上の写真もかなり奥だった。
コナラには、ほかに、例によってヨクヅナサシガメの幼虫集団が割れ目に潜んでいたり、1頭のヤニサシガメの幼虫も見られた。また、エサキモンキツノカメムシやアカスジキンカメムシの幼虫もいる。
この日はそれでもけっこう暖かい日だったので、それぞれ動き回っていた。
↓コナラの割れ目に集まるヨコヅナサシガメの集団。
↓同じコナラで見たヤニサシガメの幼虫。
↓エサキモンキツノカメムシの成虫(成虫越冬する)
↓アカスジキンカメムシの幼虫(幼虫越冬する)
そして、こんな場面に出くわした。
↓クヌギカメムシを襲うヨクヅナサシガメの幼虫
このクヌギカメムシは、ヨクヅナサシガメの集団の近くで産卵中だった。
サシガメに体液を吸われながらも産卵しているのか、産卵し終わって襲われたのか、じっと動かないのでどうなっているのかわからない。
産卵し終わって襲われたのなら、一応子孫を残す役目は果たしたことになるが、しかし、この卵もこんなにサシガメ集団の側にあるので行く末は不安である。
これも自然の摂理ではあるが、しかし、いろいろなカメムシの中で、どうもヨクヅナサシガメが一番蔓延っているような気がしてならない。
私がこの見ただけでも、何十匹もの集団があちこちでそろって越冬を始めているのだ。
定点観察した集団は、孵化してからほとんど数が減っていないように思う。
ヨクヅナサシガメは外来種で、似たような生活をするヤニサシガメと競合しているとも聞いたことがある。実際、ヤニサシガメの幼虫は、ヨクヅナサシガメの幼虫集団と比べると、なんとものんびりしている感じもする。
これからの動向が気になる昆虫の一つだ。