ヤニサシガメのやにとは…。

今年の2月、冬越しする昆虫を調べていた時、杉の木のナイムプレートの裏で越冬するサシガメの幼虫を見つけた。
体の黄色い模様から、てっきりシマサシガメの幼虫だと思い、人にもそう伝えてしまったが、実はヤニサシガメの幼虫であることが最近判明した。

クヌギカメムシの産卵を調べていた時、ヨコヅナサシガメの幼虫と、もう一つ違うサシガメの幼虫を見つけ、よく見たら体がてかてかと光っているので、ヤニサシガメではないかと思い至ったのだ。

それで、2月にヤニサシガメの幼虫がいたプレートの裏を12月になってもう一度調べてみたら、なんとヤニサシガメの幼虫がまた越冬しているではないか!
ヨクヅナサシガメと同様に、同じところで産卵し、ずっと暮らしていたのだろうか。

↓ヤニサシガメの幼虫。2008年12月27日。井の頭の杉の木のプレート下にて。
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改めてよく見ると、杉の木の幹が、ヤニで光っているように思える。
それで、ヤニサシガメの「やに」について調べてみた。

するとびっくり。ヤニサシガメは、松などの木のヤニを自分で体になすりつけるらしい。それで、あんなにてかてかと光っているのだ。そして、ヤニが取れてしまった個体は、弱って死んでしまうという。

なぜ、ヤニをつけるのか。一つは餌となる虫がくっついて、体液を吸いやすくするためという説、もう一つは、越冬するとき、仲間の幼虫とくっつき合って体温を暖める働きがあるという説。
そういえば、越冬状態のときは、クモの糸や何かもくっついて、何がなんだかわからない状態のかたまりだったし、体に樹皮のかけらをくっつけている個体もあった。

↓ヤニサシガメの幼虫の越冬状態。2008年2月
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↓同じ場所で今年も越冬。2008年12月29日。
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ヤニサシガメは松の害虫などを餌とするので、人間にとっては益虫である。しかし、同じような生態の外来種ヨコヅナサシガメと比べると、越冬中の幼虫の数でもすでに負けているような気がする。
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by 2008oharu | 2008-12-29 22:29 | カメムシ | Comments(0)
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近所の公園で見かけた昆虫についての雑記帳


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