ベニシジミの幼虫が見たくて、ときどきギシギシをチェックしているのだが、なかなか見つけられない。
そのかわり、ギシギシにつくほかの虫をいくつか発見した。
まずは、コガタルリハムシ。
2~3日前に見たときには1匹しか居なかったように思ったが、今日は一株のギシギシに20~30匹ぐらいいた。
それが、みんな交尾しようと必死にからまっている。
↓交尾中のコガタルリハムシ。2009年3月21日。井の頭公園
↓交尾を邪魔するオス。同日同場所
↓雌に群がる雄。
茶色いお腹が大きく膨らんでいるのが雌。
そして、ギシギシの葉裏のいたるところに卵が産み付けられている。
↓コガタルリハムシの卵
一腹からこんなにたくさんの卵が生まれるのだから、雌のお腹が大きく膨らんでいるわけだ。
黄色いのは、産み付けられたばかりで、色が変わってきているのは少し経っていると思われる。
昨年の5月に同じ場所のギシギシで幼虫を見た。
↓コガタルリハムシの幼虫。2008年5月13日。井の頭公園
今産み付けられている卵も、あと2ヶ月弱ぐらいで、これくらいの幼虫になるのだろう。
この幼虫はやがて土の中にもぐって蛹になるらしい。
そして、そのあとの生活史がびっくりだ。
羽化すると一旦地上に出てくるのだが、なんと1週間ぐらいでまた成虫のまま土の中にもぐり、
そのまま休眠してしまうという。
夏も冬もずっと休眠したまま過ごし、春になってギシギシが伸びてくる頃、やっとまた目覚めて地上に出てくるのだ。
今、私が見ているコガタルリハムシは、そうやって目覚めた成虫たちだというわけだ。
この成虫たちは、交尾し、産卵すると死んでしまうらしい。
この、大して珍しくもなさそうに見える虫は、実はなんともユニークな生活史を持つ昆虫だったのだ。