先日井の頭でエサキモンキツノカメムシが産卵しているところを発見。
1本のモミジの木にざっと目に付くだけで20匹はいただろうか。
交尾中のものもいれば、卵がすでに孵化寸前のものもいる。
↓モミジに産卵したエサキモンキツノカメムシ。2009年6月20日。井の頭
ほんとうは、みな頭を下にしているのだが、撮影のために引き寄せて向きが不自然になってしまった。
エサキモンキカメムシは、普通ミズキに産卵することが多いのだが、そばにミズキがあれば、違う葉にも産卵するようだ。今回も、となりにミズキがあった。
この現場を見たAさんが、善福寺でもたくさん産卵していると教えてくれたので、行ってみた。
↓善福寺のミズキに産卵したエサキモンキツノカメムシ。2009年6月24日。
こちらはもう孵化している。2令になると、親の保護を離れて、独り立ちする。
このミズキにもざっと目につくだけでも10匹以上は産卵していた。
ミズキの実もたくさんなっているので、独り立ちした幼虫たちはすぐに食事にありつけそうだ。
今回思ったことは、エサキモンキツノカメムシは、一箇所にたくさんの個体が産卵することが多いということ。
ミズキの実がなっている木はほかにもたくさんあるのだが、まったくカメムシが見当たらない木と、かたまって産卵している木があるのだ。
ということは、このカメムシも生まれてからずっと集団生活していた可能性が大きいということなのだろうか。
もし、親が飛び回ってふさわしい木を探して産卵するのであれば、もっとばらけていてもよさそうである。
カメムシは、群れて暮らし、けっこう狭い範囲で一生を終えるのかもしれない。
このハートのある子守カメムシも、幼虫が独り立ちし始めると、その生涯を終えるそうだ。