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ナガサキアゲハは、その昔シーボルトが名づけたチョウで、本来は南方系だったのだが、近年温暖化のためにどんどん北上してきたものだ。私が三鷹市の公園で初めて見たのは2004年のこと。その後あっというまに定着して、今では全くの普通種になってしまった。

そんな今年の夏、地元に住むチョウに詳しい矢崎さんが、ナガサキアゲハの有尾型を写真に撮られた。(写真は、矢崎さんのご厚意で掲載の許可を頂いたもの)
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普通東京で見られているナガサキアゲハ(♀)は、下の写真のように尾状突起がない。
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比べてみると、ずいぶん印象が違い、別種のチョウのようにさえ見える。有尾型は翅の色も白っぽいし、何よりも腹の色がベージュ色をしている。

尾状突起はメスだけにあらわれるそうだ。このタイプのナガサキアゲハは、東南アジアなどの南方ではよく見られるが、日本では少ないらしい。それでも時々関東地方でも見られる例があると聞く。尾状突起があるタイプは遺伝的には優勢種だということだが、北上種に少ないのは、寒さに弱いからだろうか。だとしたら、もっと温暖化が進めば、増える可能性があるかもしれない。
また、南方系の有毒種ベニモンアゲハに擬態しているという説もある。

矢崎さんにこの例を教えていただいた後、9月に入ってやはり地元で写真を撮られている神代さんが、facebookにチョウの写真を載せられた。(以下の写真も神代さんの許可を頂いて載せています。)
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翅がかなり傷んでいるので、果たして尾状突起なのかわかりにくいが、腹の色が有尾型の特徴を示しているので、これもナガサキアゲハの有尾型に違いない。
8月上旬に見られた個体が1か月生き延びた姿なのか、それとももう1個体いたのか。

ナガサキアゲハ有尾型の目撃例をネット調べてみても、あまり情報がないので、少なくとも東京三鷹市で2018年に目撃されたことは報告しておこうと思い、矢崎さん・神代さんに協力いただいた。

ナガサキアゲハと言えば、尾状突起のない黒いアゲハと思い込んでいたし、あまりにも普通種になってしまったので、注意して見てこなかったが、これからはもっと注意して観察したいと改めて思った。

矢崎さんは他にも地元三鷹市の公園で、オオムラサキもご覧になっている。
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1例のみで、その日以外に観察されたという報告はない。
どこかからか偶発的に飛んできたのか、誰かが放蝶したのか、これだけでは判断もできないが、今後も注意していきたい。

追記:
このブログをご覧になった神代さんが、昨年も地元三鷹市の公園でナガサキアゲハの有尾型をご覧になっていたと報告してくれました。
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昨年もいたということは、今年の個体は昨年のメスの遺伝子を受け継いでいる個体かもしれません。知らない間に有尾型が増えてきているのでしょうか。神代さん、貴重な記録をありがとうございました。







by 2008oharu | 2018-09-26 21:56 | | Comments(4)

カリバチたち他

ハチ続きで、今季出会ったカリバチを紹介

カタグロチビドロバチ
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公園の新しい木柵に小さなハチがいるので観察してみると、木に丸い穴が開いていて、その穴をせっせと塞いでいるところだった。しばらくするといなくなり、またやってきて作業を続ける。穴を塞ぐ泥を調達しに出かけていたようだ。穴は完全に塞がれ、ハチはいなくなった。
家に帰って調べてみると、穴の中にはハチが捕まえてきたガなどの幼虫が入れられ、それに卵が産みつけてあるらしい。もう少し早く気付いていれば、幼虫を運んでくる場面も見られたかもしれなかった。

オオシロフクモバチ
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マナティさんが見つけて観察していたので、一緒に見る。コゲチャオニグモを捕えたところ。(このクモバチは、もっぱらコガネグモの仲間を捕えるようで、以前オニグモを捕えたのを見たことがあった。)
少し離れたところで地面に穴を掘りはじめる。穴は獲物を捕ってから掘りはじめ、ときどき獲物をサイズを測りに戻ってくる。
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何度も獲物を調べては穴を掘るのだが、この時は穴の具合が気に入らないようで、この穴は結局放棄し、獲物をくわえてあちこちさまよっているのを追いかけたが、見失ってしまった。獲物を穴に入れるところが見られなくて残念。

オオモンクロクモバチ
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こちらは一番よく目にするクモバチ。以前はオオモンクロベッコウ(バッコウバチ科)と呼ばれていたが、黒い抜鉤色の蜂という名前は矛盾しているので、現在はクモバチ科となっている。よくコアシダカグモを狩る。これも穴まで運ぶところは見たことがない。

コトゲアシクモバチ
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ビジョオニグモを襲ったところ。このハチは昨年も見た。

その他クロアナバチも今の時期はよく見かけるが、なかなか写真には撮れない。
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こちらは以前の写真。草の隙間を巡回して、バッタやキリギリスの仲間を捕獲する。やはり地面に穴を掘って獲物を入れ、卵を産みつけて幼虫の餌にする。

また、スズバチも見かけるが、今季は写真を撮っていない。

カリバチたちは結構種類が多く、気が付かないところでせっせと狩をしているようだ。

おまけ:
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ヤマトアリバチモドキ
結局アリなのかハチなのか、はっきりしてほしいと言いたくなるような名前だが、ハチの仲間。メスは翅がなく、アリそっくりに見える。普段は目にしてもアリだと思ってスルーしてしまいそう。どういう生態なのかよくわからない。






by 2008oharu | 2018-09-10 19:02 | | Comments(0)

リリモンハナバチ他

ルリモンハナバチを最初に地元の公園で見たのは2011年のこと。その時は、こんな青い色をしたハチがいるのだなぁと思っただけだったが、最近「幸せを呼ぶ青いハチ」などと言われて、ちまたでも大人気になってきたので、むしろそのことにびっくりしている。
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見始めたころは、キツネノマゴやキバナコスモスによく来ると思っていたが、昨年あたりからこのアキノタムラソウにもよく来ることがわかった。
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2日間に渡って観察したが、同じような写真ばかり撮った。アキノタムラソウの花の中へ口を差し入れて蜜をすっている。
他のハチに労働寄生(他のハチの幼虫の餌に卵を産み付けて自分の幼虫の餌にしていまう)すると言われているハチだが、あいかわらず花で蜜を吸っているシーンしか観察できていない。

もう1種、ハラアカヤドリハキリバチという長ったらしい名前のハチが同じころに現れる。こちらは名前の通り腹が赤い色をしているのだが、生態席には似ていて、やはり労働寄生するのだそうだ。
今年は、こちらの方はよい出会いがなく、酷い写真しか撮れなかったが、一応見たという証拠に。
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by 2008oharu | 2018-09-08 22:37 | | Comments(0)

近所の公園で見かけた昆虫についての雑記帳


by 2008oharu
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