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公園昆虫記

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草原にて

広場でチョウの卵や幼虫を探していた時目にした昆虫2つ。

↓テングスケバ。2009年9月27日。三角広場
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この昆虫は以前庭で見つけたことがある。
テングスケバ科。体長12-14mm。イネ科の植物につく。
名前の通り頭部が天狗の鼻のようにとんがっている。どんな意味があるのだろうか。
背中の縦じまの色もきれいだ。

↓ホシササキリ。2009年10月1日。三角広場
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草の上を歩いていたら、跳ね飛んだ虫がいたので、姿を追った。
スズメノカタビラのような草の穂につかまっているところをかろうじて見つける。
たぶん、ホシササキリだろう。
体長13-15mmの小さなキリギリスの仲間。初撮りだ。
# by 2008oharu | 2009-10-05 20:53 | 総合 | Comments(0)

愛の形

↓ツマグロヒョウモンの交尾。2009年9月18日。三角広場
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ツマグロヒョウモンはこの時期やたらに目につく蝶だ。
メスは地面すれすれに飛びながらタチツボスミレなどに産卵している。
それでも交尾している場面は初撮りだった。
姿勢が安定する前は、オスは翅を開いたり閉じたりしていたが、最終的には、雌雄ともに翅を閉じて交尾する。

↓キチョウの交尾。2009年9月1日。玉川上水縁
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1ヶ月ほど前の写真。
こちらも翅を閉じている。
黄色味の強い方がオスだろう。
オスがメスをぶら下げているが、移動中の姿勢なのだろう。

シロチョウ・シジミチョウ・タテハチョウ・セセリチョウなどのたいていの蝶は、上の例のように翅を閉じて交尾しているが、アゲハ類は開いている。
↓クロアゲハの交尾。2003年8月27日。杉並区
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翅が大きいので、閉じていると交尾するのに邪魔なのかもしれない。
ぶら下がっているのも、それだけ空間が必要だからだろうか。
休んでいるときも、翅を開いていることが多い。

蛾については、あまり観察例がないのだが、数少ない例では、

↓ユウマダラエダシャクの仲間。2009年9月29日。三角公園
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この蛾はいつ見ても翅を広げてべったりはりついているような感じで留まっている。
交尾とときもそのまま。
ちなみにこの木(幼虫の食草のマサキ)に数頭のユウマダラエダシャクの仲間がいたので、交尾を観察できるかもしれないとチェックして見つけた。

↓モモスズメ。2008年8月23日。善福寺
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前にも一度紹介した例だが、翅を半開きにしている。
たぶん、普段留まるときの開き方より少し広め。これも邪魔にならないように、あるいは翅を痛めないようにしているのかもしれない。

↓チャドクガ。2004年10月16日。玄関の壁。画像横転。
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この蛾も普段留まる姿勢と同じ。
小さい方がオスか。メスの翅の下に入り込んでいる。

↓カノコガ。2009年6月4日。家の壁
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↓2005年8月26日。玉川上水縁。画像横転。
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翅を閉じている例と開いている例。

チョウ目の場合をいろいろ観察してみたが、例が少ないので、いくつかのパターンがあるということぐらいしかわからない。
# by 2008oharu | 2009-10-02 23:10 | 総合 | Comments(0)

卵から幼虫へ

広場で観察したイチモンジセセリとモンキチョウの産卵と卵、その後幼虫が生まれるはずだと観察を続けた。

モンキチョウはこの広場ではシロツメクサの葉に卵を産んでいた。
私が産卵を観察できたのはたった1日。その日は数頭の蝶が産卵していたが、その後はまったく見られない。
時間帯や天気の関係もあるのだろうが、一斉に産卵して姿を消した感がある。

さて、産んだ卵のある位置に印をつけたわけでもないので、幼虫を見つけるのはなかなか難しい。
なにしろ広場一面にシロツメクサの葉が広がっているのだ。
運任せであちこちチェックするしかない。
ざっと見て、食痕がある葉を探しチェックするが、どういうところにいるのかわからず、なかなか見つけられなかった。
広場に腰を落として地面をチェックしている変なばあさんに不審げな視線を投げかける通行人を無視しつつ、何日か時間のあるときにチェックし続け、ついに見つけた!

↓モンキチョウの弱令幼虫。2009年9月26日。三角広場
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写真は同じ個体である。
私が産卵を見たのは9月16日。その卵が孵ったものなら、産卵から10日目ということになるが、それは定かではない。それ以前か以降のものの可能性もある。

この広場は子どもが自転車を乗り回し、犬の散歩の人が通り、お弁当のシートが敷かれる場所なので、産卵した卵のうちどれだけが無事に成長できるか、その確率はかなり低そうである。
たぶん、自然の状態で蛹まで追うのは難しいだろうが、一応挑戦してみたい。

次はイチモンジセセリ。この広場と線路際にオヒシバ・メヒシバ・ネコジャラシなどのイネ科の雑草がたくさん生えている。道の縁にはアベリアの花も咲いていて、イチモンジセセリがたくさん吸蜜に訪れている。広場で産卵しているのも確認した。

イチモンジセセリの幼虫は単子葉の葉を糸で筒状に綴り、その中に隠れているはずだ。それで、これも行き当たりばったりに綴られている葉を探し続けた。なかなか見つからなかったが、それでも何日か後にやっと見つけられた!

↓イチモンジセセリの幼虫が隠れていた葉。2009年9月29日。三角公園付近
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この葉をそっと押し広げてみる。
↓イチモンジセセリの弱令幼虫。
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いるはずだと思って探し、それが見つかったときの喜びは最高だ。
飼育観察すれば簡単なことなのだろうが、これからもできる限り自然の状態のステージを観察していきたい。

さて、おまけにナガサキアゲハの幼虫を。
自然観察園で終令の姿を確認したので、自然の中で見つけたいと思い、観察園近くの公園へ。
そこのかんきつ類をチェックしたら、なんとすぐに見つかった。

↓ナガサキアゲハの終令幼虫。2009年9月28日。練馬区の公園。
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上は別個体。これ以外に、弱令・中令の幼虫もたくさんいた。

また、別のかんきつ類に産卵している成虫も前にここで見ている。
↓産卵するナガサキアゲハ。2009年9月17日
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ナガサキアゲハは確実の東京の環境に適応して大繁殖している感がある。
# by 2008oharu | 2009-09-30 16:43 | | Comments(0)

クビキリギスの忍法葉隠れ

↓クビキリギスの幼虫。2009年9月28日。玉川上水縁
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葉に同化するように、脚と触覚を伸ばしてじっとしている。

しかし、食事中はしかたがない。
↓穂を摂食するクビキリギスの幼虫。同日同場所。別個体。
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こちらは産卵管があるので、♀。裏側から見ると、特徴的な赤い口が良く見える。

もうすぐ羽化して成虫になるはずだ。
そして、成虫のまま越冬し、翌年に産卵する。

ときに褐色の個体が見られるが、それは幼虫時代の環境で決まるらしい。
湿度が高く充分に栄養が取れた個体は、緑色になり、そうでないときは褐色になるらしい。
# by 2008oharu | 2009-09-29 20:30 | バッタの仲間 | Comments(0)

自然観察園の蝶たち

前から見たかったナガサキアゲハの終令幼虫を見に武蔵野市の自然観察園へ行った。

野外では、成虫と中令幼虫しか観察できなかったので、ケージで飼育されている卵・蛹を前に見せてもらった。これで一応各ステージを見たことになる。

↓ナガサキアゲハの終令幼虫。2009年9月24日。自然観察園にて。
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ここでは、寄生蜂が多いので、食草のザボンの株ごと黒いネットで保護している。
そのネット越しに見たので、あまりよい写真は撮れなかったが、やはりかなり大きかった。
緑の地に模様のある白い線がはっきりと入っているのが特徴だ。

ついでにやはり野外ではなかなか見られないツマキチョウの蛹を見せてもらった。

↓ツマキチョウの蛹。
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人工物で蛹化している。

さらにめったに見られないアオバセセリの幼虫。
↓アワブキの葉の中のアオバセセリの幼虫。
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図鑑の写真でしか見たことがないので、予想以上に大きくてびっくりした。
蛹になったらまた見たい。

ケージの中の蝶は、自然の中で発見したときのような感動は呼び起こさないが、自然の中で探すときの参考になる。
# by 2008oharu | 2009-09-25 21:33 | | Comments(0)